2008年1月から6月
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  2008年1月2、4日
      あけましておめでとうございます。
      2008年特に運河には変化は有りませんでしたが、昨年11月中頃から、冬場でも水温が高いめか、
      水色は黄緑を帯びてほんの少し濁った様に見えます、何時もの年で有ればほぼ透明で透き通って見える
      のですが、黄緑色になっていて、今は何時もの年と全く違って見えています。
      砂の方は、やや戻って来て、コンクリート護岸の段差の上にかろうじて積もるようになりました。
      4日の日は又レイシガイ(打上死貝)を一つ見つけました、これで北埠頭橋では4個体目になりますが
      この1個体を含めて昨年ではは3個体を見つけた事になります、もしかしたら定着して行くのかも知れませ
      ん。
      昨年は今迄、やって見たかった毎日の連続観察を、定年を機に6月から9月のほぼ4ヶ月間行う事が出来
      ました、それまで一週間に一度のペースで間が抜けていて、赤潮が有って翌週も赤潮だと一週間の間、 
      毎日、赤潮と思っていましたが、そうでも無い事が分かりました。
      又、ホンビノスガイの8月末の酸欠、その直近後の台風の影響に対しても非常に耐性の強い事が初めて 
      実際にフィールドで感じる事が出来ました。
      そのかわり、毎日1時間から4時間直射日光の下で色は真っ黒になりました。
      今年は、どんな貝が訪れてくれるのか楽しみにしています、また激減したミドリイガイ、クレハガイはどうなるのか
      興味のある所です。
       今年は再就職も予定しているので、観察は又、一週間に一度のペースになると思いますが、出来るだけ
      細かく見てと思います。        
       
        やや黄緑色をしています、例年の冬場は無色透明なのですが。   
         
レイシガイ(北埠頭橋では4個体目)
    1月2日の水温は17.5℃、塩分は1.9%でした。
    1月4日の水温は20.0℃、塩分は2.0%でした。

 2008年1月8、15日
  両日とも今は殆ど変化はありません。 15日は久しぶりに少し大きく引きましたが、それでも特別な貝は
     見られませんでした。
  8日は久しぶりに中央公園の方へも、行って見ました、こちらも今は殆ど変化は有りませんでしたが、
     ソトオリガイの2cm程の小さな生きた個体が1個打上げていました、こちらは又海の中へ。
     今はイガイダマシの打上数が多く見られています、塩分の高かった4.5年前の減少時から比べると10倍以上
     に増えて いるような感じです、ここ数年塩分が低く動いていますので環境的には2002年以前のイガイダマ 
     シの棲息環境に適している環境に戻った感じです。
  今は外洋種がどの程度現れるか、減ってしまうのか興味を持っています、そして水温の影響もどの程度ある
     のか気になっています。
      1月8日の北埠頭橋の水温は20.3℃、塩分は2.0%でした。
            中央公園の水温は16.9℃、塩分は2.0%でした。
      1月15日の水温は19.2℃、塩分は1.8%でした。
  中央公園とは水温の差が3.4℃ほど有りました、北埠頭橋では発電所温排水のため高くなっています
       ミドリイガイには良いかも知れません。
       ただ、中央公園の水温も冬にしては、今年は高い水温になっています。
     1月11日 運河の方も今は殆ど変化は見られないので、久しぶりに東京湾外湾内房(千葉県側)の漁港と
     砂浜海岸を見て来ました。
      漁港へ行って見ましたが、ここ数年浅い所のような貝ばかりで昔のように、深場の面白い貝が全く見られ 
     ませんでした、イトカケの仲間、クダマキの仲間、シャクシガイの仲間等の姿が見られなくなってしまいまし 
     た。
      漁港でイナザワハベガイを見つけましたが、漁船の網の貝ではなく、漁港内に棲息していて打上げられた様で
     す、以前にも数個打上げで見つけています。 運河でも4個体見つけている貝です。
      砂浜海岸では、クルマガイ、ヒメミミガイの仲間、ヒメヤカタ等を、狙った貝は見つからず又近々行って見よう
     と思っています。
     同じ東京湾外湾でも、神奈川県側と比べて見つかる貝の種類が随分違う感じがします、神奈川県側では
     かなりの回数行っていますが、クルマガイの仲間、ヒメミミガイの仲間をまだ見つけた事が有りませんが
     千葉県側では、割と簡単に見つける事が出来ます、同じ砂浜海岸でもほんの僅かの環境の違いで棲息する
     貝の種類が変わってしまうことに、大変興味を持っています。
     又運河の中も同じでわずかな環境の違いで棲息状況は変わってしまいます、今度の工事で大きな変化が 
     出なければ良いなと思っています。     
      千葉県内房(東京湾外湾)の漁港と砂浜海岸の貝
        
       オオシイノミガイ  オミナエシダカラ2個
       イナザワハベガイ、ツグチガイ、ベニキヌヅツミ幼貝、テンロクケボリ(下4種は漁港にて)
      
           クロスジクルマガイ 8個
       ヒメヤカタガイ、ユキネズミ、ヒメミミガイの類

      東京湾も外湾まで行くと、色々な面白い貝がみられます、運河の中にもごく一部遇因分布種として
      現れますが、今年はどうでしょうか。
    
    2008年1月22日
      北埠頭橋、大きな変化は有りませんが、最近の寒さのせいかミドリイガイの幼貝の打上げが少し見られる
      様になりました、ミドリイガイの大きな個体は未だ本格的には打上は始まっていませんが9cmほどの個体
      が1個合弁で上がっていました。
       又、最近になってイガイダマシの打上個体も増加している感じですが、ホトトギスガイの打上が殆ど見ら 
      れなくなって来ています。
       今日は寒い日で波打ち際の所で気温を測って見たら9℃でした、そのまま水の中に数字がどんどん上昇
      して水温は18℃に、水の中の方が暖かいのですが、今の大潮の最大の引きは夜間ですので、浅い所の
      ミドリイガイは干出して、真冬の低音に耐え切れず死んで打ち上がってくる感じです、なにか昨年の夏が暑か
      った分、今年の冬は何時もより寒い感じがします。
       塩分は2.0%で水色は相変わらずきれいですが黄緑色をしています。


   2008年1月23日
  朝は雪で、午前中には雨になってしまいましたが、雪の降るような時、運河では温泉のように立ち上がる
      湯煙りで煙って見られます。
      最近の冬は雪も殆ど降りませんでしたので写真のような現象も中々見られませんでしたが、今日の雪で
      何年か振りに見る事が出来ました、普段は見る事の出来ない珍しい現象です。
       発電所の温排水の温度との差で生じていますが、逆にどの辺りまで温水の影響があるのか良く分かり
      ます。
       
       北埠頭橋の運河内、温泉の湯煙りの様に見られます。緑道公園の上まで這い上がって来ていて
       沈没船も霞んで見えます。
        中々見られない、雪の降る日の運河の風景です。
 
       今日は、橋の上から写真だけで。

   2008年1月26日
  今日は、珍しくマテガイの破片が、ばらばらに見つけたのですが合わせた感じは合弁のようです。
      運河の外側ではわりと普通に見られるようですが、北埠頭橋では、非常に珍しい貝の部類に入ります。
       又、こんな季節に見つけたのは始めてでした、酸欠、台風と乗り越えたマテガイの様です。
       その他には、殆ど何時もの貝でした。
       
       マテガイ 8cm
   2008年1月26日   
       今日の北埠頭橋は、特にこれと言った貝は見つからず、なにかミドリイガイの幼貝の打上が少しずつ
       増えているような気がします、今日の最大のミドリイガイは8cmで、今の所、大型のミドリイガイの合弁は
       見られず物足りないような気がします。
       
           ミドリイガイ(幼貝) こんな小さい幼貝が多く打ち上がっています。 
            1月26日の水温は17.7℃、塩分は1.6%でした。
            1月30日の水温は16.0℃、塩分は2.0%でした。
            ここの所、気温も低いためか、水温も下がって来ています。
           水色はまだ黄緑色をしています。
   2008年2月3日
  今日も雪で先日は昼間は雨での状況でしたが、今日は雪の降る中行って見ましたが、砂浜は小さく
        観察出来る状態ではないので、橋の上から運河の写真だけを。
        
         雪の日の湯煙り状態の運河、水上バスが通って行きました。    
        もう少しで変化が出てくると思っています、でも1996年当時は変化が出るのが5月中旬から6月下旬の
        1ヵ月半しかなかった時代から見ると、変化の出る期間がかなり幅広くなって来たと思っています。
        自然海岸の様に1年中色々な貝が見られる様になると観察ももっと楽しむ事が出来るのですが。
        観察を始めて、今年は34年目になりますが、本当に運河の中、多様性が出て来たと感じています。
        でも、ちょっと心配なことも。
       
   2008年2月11日
         昨日の夜は雪にはならなかったけれど雪まじりでした、そんな事がうそのように久しぶりに暖かい?感じ
       でした。又、昼間の潮も良く引くようになって来ました。
       ちょっと間が空いてしまいましたが、北埠頭橋へ、何時もの貝と変わりませんでしたが砂浜はコンクリート
       護岸の段差の上まで安定した状態になって来ました、砂が少しずつ戻って来ているのが感じられます。
       貝はミドリイガイが更に少し増えているかなと言った感じで、大量打上の時期が近くなっているような感じ
       です。
        今日は、ミドリイガイでも幼貝の方にブルー系統の青い色の個体が少し見られました、例年は少ないの
        ですが今年は何故か少し多く見られます。
              
        右端は普通に見られるグリーン系統で左4個はブルー色をしています、生貝では成長の先端部できれ
        いな水色をしている個体も多く見られますが成長するに従ってグリーンになっていますので全体がブル
        ーに見える個体は稀です、このブルー系統の大きな個体を見て見たいのですが未だに見つかりませ 
        ん。    
        今月から又働くようになりましたので、今までのように何か有った場合、毎日連続観察は出来なくなり 
        ましたが、出来るだけ観察を続けたいと思っています。
        前回の更新で心配な事もと書きましたが、今運河の中で行われている石積みの護岸工事での影響が
        どの程度出るのか、今、観察を続けている北埠頭橋の砂浜も石積み護岸にされてしまうのか心配して
        います、石の上に更に砂を入れて浅くするのかもわかりませんが。
         私が長い観察で得た感じからですが、マハゼは砂地の生き物で、生まれてからは砂地の極く浅い
        部分で育ち、大きくなるに従って深場へ落ちていきます、この浅場が護岸工事では無くなっています、
        つまり、ハゼの生息場所が無くなり護岸から夏のハゼ釣りは出来なくなってしまうような気がします。
        工事の内容説明も断片を表示しては有りますが全体像が表示されていなくてどのような護岸になるの
        か良く分かりませんが、今、心配している事を。
        今は、水面から高いですが砂浜は干潮時に露出するほど浅くなり、多くのハゼがそこで育っています。
        ハゼが釣れなくなれば人間は水際に近づかなくなります。すでに一部出来上がっている八潮の団地そ
        ばの護岸では石積み護岸を避けてハゼ釣りをしているような感じがします。     
        一番恐れているのは、酸欠の時、ハゼは殆ど石積み護岸では避難場所が無くなるのではと感じていま
        す、昨年の8月末の酸欠で多くのハゼが死にましたが、浅い砂浜のある中央公園と北埠頭橋の所では
        ハゼも、ヤドカリもカニもかなり助かっていました。
         この酸欠の時、目黒川出口近くでは翌日になっても、未だハゼは水面に浮いていました、此処にも
        石積みの護岸が有りますが、石の所にはハゼは見られず浮いているだけでした。
         その時、疲れ果てたハゼが静かに沈んでいったと書きましたが、見ていて映画のタイタニック号の
        最後の方で、男の人が力尽きて垂直に静かに沈んで行ったシーンが有りました、この時のハゼを見て
        人間とハゼの違いこそあれ、全く同じでした、石積み護岸は酸欠の時ハゼや他の生き物を救えないの
        ではと心配しています。
        何か人間も運河の住民もお互いをより隔ててしまうような感じも持っています。
         その他にも、今の運河が持っている色々の生態系が変化して、運河の住民による自浄機能を失って
         しまうのではという感じもします。
         平成2年に環境庁水質保全局から、「かけがえのない東京湾を次世代に引き継ぐために」という本が
         出版されています、この本にはすばらしい事が書かれています、何故かこの本の内容と今、行われて
         いる工事がマッチしていない、そんな気がしてなりません。
         私の心配だけで済めば良いんですが、今はそんな事を心配しながら観察を続けています。
           2月11日の水温は16.1℃、塩分は1.8%でした。
  
  2008年2月17日
         今日も北埠頭橋のみです、潮の引きが悪かったにも係わらず貝の打上個数は多く見られ、砂浜の高さ
        も更に少し増していました、
        久しぶりにセキモリガイが1個、残念ながら死殻で2箇所ほどの穴が開いていましたが運河の中として
        はまあまあの個体でした、自然海岸ではクレハガイに比べれば少しセキモリガイの方が多いと思いま 
        すが、運河の中では2005年に現れ、2006年はゼロ、2007年に再び現れた新参種で、今後の出現動向
        に興味を持っています。
        その他には特にと言う貝は現れていませんが、最近見られなくなってしまったクレハガイの動向が気に
        なります。     
        ミドリイガイの打上個数が先週に比べて更に増えています、又、ミドリイガイの青い色のものが、今年は
        青い色をしたミドリイガイが良く 見られます。 昨年は、もっと増えるはずと思っているうちにいつの間に 
        かシーズンが終わってしまい物足りない気がしました、又ミドリイガイが見え出した1986年からでは、
        始めての激減の年でした今年はどうなるのか気にしています。
       今週もミドリイガイの青い個体が見つかりました。
         
        中央はセキモリガイ、 青色のミドリイガイ、先週よりも少しだけ大きな個体です。
            2月17日の水温は14.5℃、塩分は1.8%でした。
            水温が少しずつ下がって来ています。

   2008年2月24日
         今日は、私の所属している貝の会の例会が有り運河の観察は来週に、24日の日曜日は東京地方は
        風が強く大荒れの天気だったようですが、出かけた三浦半島の佐島では殆ど風もなく、波も静かで冬 
        の磯をゆっくり観察出来ました。
         タマキビも未だ2mm程度の幼貝、アメフラシも子供、イソアワモチも子供と冬の磯は、小さい子供が
        一杯見られました、又、小さな貝のコビトウラウズが結構見られました。
        この天神島は自然保護区として非常に良く管理されて、磯の生き物、砂地の生き物と大切にされてい
        ます。 当日も係の人が人工的なゴミを丹念に拾っておられました、又海藻の打上等はそのままにして
        これらの海藻に集まる生物に対しても配慮がなされています、当然、磯を荒らすような事は禁止です。
        色々観察して、小さなセキモリガイの打上貝を一つだけ。
         京浜運河のセキモリガイはやや大きめですが殻の質は生きていても不透明なのですが、三浦半島で
        見つけるセキモリガイは小さいながらも半透明の様な殻で水質の違いでのようです、運河のセキモリ 
        ガイも透明感のあるきれいな個体が見られる様になると良いんですが。
           
            天神島 自然保護区への入り口です。
            
          写真中央のフジツボの下に小さな貝、3個体 コビトウラウズです。 上のでこぼこした貝は
          カラマツガイです。
          コビトウラウズも運河にも現れるのではないかと探していますが、先日聞いて見たら、ちょつと無理 
          なようです。 でも、なんとか見つけて見たいとかすかな希望も。 
          午後は、勉強会で三浦半島と房総半島で見つかったウミウサギの仲間の種類についてとフィリッピ
          ンのタカラガイの話を聞いて来ました、
           ウミウサギの仲間で三浦半島と房総半島では、同じ種類も見つかっているけれども、三浦半島で
          見つかっていて房総半島では見つかっていない、又その逆の種類も多くあるとの話でした、東京湾
          を挟んで、何でこれ程違いが出るのかと不思議といっていました。
          内房の海岸へ行って見ると確かに三浦海岸、金田湾と東京湾を挟んだだけで同じ砂浜で有りな  
          がら打上貝も大きく変わっているように思えます、内房の海岸は、三浦半島の相模湾側の逗子、
          鎌倉に打上がる貝と似ていますが、それにプラスしてクルマガイの仲間等違った種類が見られま 
          す。
          東京湾を挟んだだけで何でこんなに変わるのか不思議な感じがしています。
   
     2008年3月2日
          北埠頭橋の砂浜の高さがこの1ヵ月ほどで高さを増しています、砂が流されてから始めてコンクリート
          護岸の段差の所を大きく超えて来ました、最近まで段差の所を上限にして上下を繰り返していまし
          たが今までと違って安定して段差を超える様になりました。
          潮の流れが弱くなって、2002年の崩壊前の潮の流れ方に戻って来た感じです。

          今日の北埠頭橋では、打上貝は多かったものの何時もの貝だけでこれはと言った貝も有りません 
          でした、ミドリイガイの方も先々週とほぼ同様でした。
          変化が見られるまで、もうちょっとの我慢と思っています、ユキミノガイ、クレハガイの動向が気にな 
          ります。
           砂浜の高さの変化(潮の流れも含めて)、今迄長く見ていて2002年の崩壊が始まった時は、これで
          観察は終わりかと思うほど衝撃的なものでした、でもその後の色々の種類の外洋種の出現と変化
          のすごかった事も驚異でした。
          今、砂浜が高さを少しずつ増して来て、この一連の変化が終わりを告げつつあるのかなと言った  
          印象を受けています。
          東京湾奥まで達する海の力の凄さを砂浜の高さから今日は強く感じられましたが、これから先、又 
          運河の生き物はどうなるのか、外洋種の動向は、海の汚れはと気になります。
          この一連の変化が始まる前は、運河の中だけでの変化を感じていましたが、2002年からの変化で
          運河の中は東京湾奥全体の極く小さな部分で有りながらも東京湾奥全体の海の状況も多分同じで
          あったと思います、また2003年からの相模湾側、逗子、鎌倉の変化と連動した感じで、たとえ運河
          と言っても海とつながっているんだとの印象も受けています。             
           3月2日の水温は14.4℃、塩分は1.7%でした。          
 
    2008年3月9日
      今年になって始めての大きな引きでの観察、気温も上がり、砂浜も大きく出て沈船まで歩いて行け
          る状態の観察日和りでした、ツクシも顔を出しました。
          今日は最初に久しぶりに中央公園へ、貝の打上は少し有ったものの、昨年の様にソトオリガイも
           ヤマトシジミも見られず、いつもの貝だけで全くこれと言った貝も見られず、まるで昔の状態に戻っ
           てしまった感じでした、多分皆んな元気なのかも知れませんが。
           北埠頭橋の方は、砂浜の高さは殆ど変化は有りませんでしたが、砂浜の頂点は少し右に移動し 
           て、だんだんと2002年の砂浜の流される前の位置に戻りつつある感じがしました。
           今日は、ユキミノガイの生貝を1個体 8mm程の小さな個体ですが、これで5年連続の出現になり
           ます、何故この貝が毎年見られるのか不思議な感じがします。
           それとナミマガシワの新鮮な半片を1個、久しぶりにモクズガニも打上死個体ですが見られまし  
           た。
            でもクレハガイが、最近全く見られなくなりました、気になります。
            潮が大きく引いたので、アサリを掘りに来る人も、残念ながらアサリは採れず、ホンビノスガイだ
           けとの事でした、昨年の酸欠、台風の影響の様です、観察では極く僅かながらアサリの潮吹きの
           状態も見たのですが。
            ホンビノスガイは、環境悪化に対して非常に強く、数が多く、しかも大きくなり、東京湾奥の運河
           のような所では、今や最終的に残って浄化してくれる貝になってくれているような感じがします。
           他に大きくなる貝には、オオノガイ、マガキ、ミドリイガイ、アカニシ位で数は少なく、数の多いコウ 
           ロエンカワヒバリガイも淡水化に弱い、イガイダマシは淡水化に強いけれども数は多くない、運河 
           の中は今はこんな構成になっている感じがします。
           昨年の8月の酸欠、続いて襲った台風で全滅状態になった影響で今年のアサリはだめなようです
           それと、大きく引いて木の杭の全体が出てきて、半分位から下の方のコウロエンカワヒバリガイが
           殆ど脱落して、木杭の肌が現れて見えました、又沈船の壁面の下部の方も同様にコウロエンカワ
           ヒバリガイが脱落していました。
            昨年の酸欠、台風の影響での大量死が原因の様です。
              
                 毎年恒例の京浜運河のツクシ
        
      ユキミノガイ 生貝 8mm位の幼貝 
    
     ナミマガシワ(上)とモズクガニ
    
     木杭とコウロエンカワヒバリガイ、通常は全体に付着していますが、今年は木肌が見えていました。
     コウロエンカワヒバリガイ、淡水化にも弱く、濃い海水にも弱く、微妙な塩分バランスで住み着いている感じ 
     がします、運河の中にはたくさん群生していますが、塩分濃度がちょうど良いのかも知れません。
     台風の後、運河の中では淡水化で大量死する事が過去何度も見られています。
      今日の北埠頭橋の水温は18.4℃、塩分は1.8%
      中央公園の水温は17.1℃、塩分は1.3%
       でした。
     品川の高浜運河へも、塩分はやや上げ潮時で0.5%でした、下水処理場の処理水が直接出ているので塩分
     は薄い様です。
     ここでの貝の観察は、品川駅から海洋大学へ行く時に渡るみたて橋の真下、海洋大学側の橋の下の遊歩 
     道からでないと見られないようで、双眼鏡で見た所、イガイダマシだけしか見られないような感じがしました。
     京浜運河では、2002年からの高塩分化でイガイダマシは一時的にかなり減少しました、イガイダマシも塩分
     の微妙なバランスの上で棲息している感じで、コウロエンカワヒバリガイよりもシビアーな条件下での棲息の
     様です、全国的にも棲息可能の箇所は少ない原因は、塩分バランスが適している場所が少ないためと思っ
     ています。

 2008年3月16日
  今日は、用事があって夕方の4時頃に北埠頭橋へ、潮は下げの状態。 砂浜は先週に比べて更に少し高く
   頂点も幅が出て来て、打上の貝も少し厚く積もった状態でした、今日もモクズガニの死んだ個体が1個打ち上が
   っていました。
   金曜日夜の雨の影響で水はやや濁り気味、塩分も薄くなっていました。
    そんな中、先週1個体のみだったユキミノガイが数多く打上、殆どが生貝の状態で、この日だけで21個体も
   昨年1年で見つかった数を軽く上回ってしまいました、未だ6〜13mm程度の幼貝ですが、これ程の数が打ち上
   がったのは初めて、今年は大発生するのかも知れません。 この貝、砂浜に住む貝ですが近くの中央公園の
   砂浜では何故か未だに1個体も見付かっていません。
    このユキミノガイ、打上げられると時間とともに殻が開いて軟体部がむき出しになってしまいます、直ぐに容器
    に入れた海水の中に入れて見ました、夜になって見てみると3個体は駄目でしたが、他の18個体は回復した
    様な感じで、水を噴射しながら活発に動いていました。
    元気になったら、再び運河へ戻してあげようと思っています。
     
     戻って来た砂浜の状況、沢山の貝も同時に打上げられています。
     波打ち際の貝のラインがコウロエンカワヒバリガイの色になって来ました。
     ミドリイガイの打上も大きい個体がやや増えた様に感じます。
    
     3/16日に見つけたユキミノガイ生貝、先週の1個体も一緒に 大きさは6〜13mm程度です。
      今日の北埠頭橋の水温は17.9℃、塩分は1.0%でした。

 2008年3月23日
  ちよっと更新遅くなりました。 今迄、このホームページを無料で利用させて頂いていましたが、4月から
    有料化ということでURLが変更になります、手続きが私には難解なので息子に頼んでと思っています。
    3月末〜4月になって、このホームページが一時的になくなってしまいますが直ぐに立ち上げる予定にして
    います。
    その間も観察は続けていきます。
    今日は北埠頭橋と中央公園に。
    北埠頭橋の砂浜は3月に入ってから砂浜の頂点の位置が昔の状態に戻りつつ、且つ成長しつつ有り最近ま 
    で全く見られなかった現象が起きています。
    2002年からの大きな変化が終わった様な感じがします。
    先週、たくさん見つかったユキミノガイ、潮が良く引いた割りに今日は1個体も見られませんでした、他の貝も
    何時も通りで、ミドリイガイも先週と同じ程度、コウロエンカワヒバリガイ、イガイダマシ、ホンビノスガイの打上            が目だっています。
     今日もモクズガニの死んだものが1個体打ち上がっていました、3週連続で見られています。
     ホンビノスガイは、小さな幼貝から8cmぐらいまで、今年は昨年と違って小さな幼貝も良く見られています。
    今日もアサリを掘りにきた人が、アサリ1個のみで他はホンビノスガイとがっかりしていました。
    でも、この砂浜に来るのは楽しみと云っていました、直接、水に接する場所が殆どないためかも知れません。  
     中央公園にも行って見ましたが、こちらもムギガイ1個が打ち上がっていただけで、その他は常連のみ、
     ソトオリガイ、ヤマトシジミも見られませんでした。
   
  2008.3.2 まだ、砂浜の高さの無い時 2003.3.23 砂浜の高さがかなり増して頂点の位置も
                              昔の位置に移動しつつあります。
      今日の北埠頭橋の水温は16.8℃、塩分は1.3%
         中央公園の水温は19.6℃、塩分は1.1%でした。 
     新しいアドレスになりました。
     お気に入りに登録の方は変更をお願い致します
    内容の変更は有りません
    又、メールアドレスにも変更は有りません。
          宜しくお願い致します。   
 
  2008年3月30日
     こちらのアドレスに引っ越してから初めての更新になります、カウンターの設置等で手間がかかって更新遅く
    なりました。
     砂浜は頂点全体が更に広くなって来ていて、貝の打上数も増えている感じですが、ユキミノガイ以外は未だ
     変化は見られません、ミドリイガイの大量打上には未だ程遠い感じ、何かこのまま終わってしまうような。
     今日は、先週見られなかったユキミノガイが2個体、生死不明の状態でしたが、容器の中に。
     何時もは波打ち際に近い方に打上げていますが、今日はめずらしく中段位に、すでに口を大きく開いた感じ
     で動きは有りませんでした。
       
         ユキミノガイ 2個体 全く動きは有りませんでした。 今日4/2日の状態では死んでしまっている感じ
         です。
      この3月になっての1ヵ月間での砂浜の急成長は、今までと全く違っています、砂浜が流される以前の状態
      に急速に戻りつつある感じがします。 
       ユキミノガイはまだ見られますが、最近全く見られなくなったクレハガイ、ミドリイガイの減少等、気になり
      ます、後5.6年位、観察を継続しないと、2002年5月から2008年2月までの動きが何を意味するのか、本当
      の事が判らないかも知れません。       
        今日の北埠頭橋の水温は17.2℃、塩分は1.4% でした。

   2008年4月6日
      今日は貝仲間で三浦半島の調査が有り出席する予定も急用が出来て不参加、ほんの僅かな時間で
      運河の北埠頭橋へ、今日は潮が大きく引いたにも係わらず、これと言った貝もなく、ユキミノガイも見られ
      ませんでした、貝の打上は多いのですが、多分、貝の中に埋もれてしまっているのかも知れません
      時間もなく少し見ただけで終了。
       アサリは相変わらずだめな様でホンビノスガイだけはたくさん取れていました。
      他には、イッカククモガニが今年初めて打上げていました、それとモクズガニの爪だけ1個、水色は最近
      まで緑色をしていたのがほぼ消えたような感じで通常の色に戻ったような感じでした。    
        今日の北埠頭橋の水温は22.1℃、塩分は1.3% 、水はきれいでした。
 
   2008年4月13日
  今日も北埠頭橋のみ、砂浜の貝の打上量は過去最大級の数の多さ、その中でユキミノガイの軟体の入った
     個体も2個、合弁のみ2個、半片4個、種類は少ないのだけど、貝の数が多すぎてかえって分からない程。
      今年はユキミノガイが非常に多く見られています。
      今日は珍しくシオフキの大きいのが数個、ホンビノスの生貝も8,7,6cm級が、今日はすごいなと思いつつ
     そのうち、此処ではシオフキが極端に少ないのを思い出した、良く見たらコンクリート護岸の段差の上にも生
     きていても壊れたものが、誰かが上から投げ入れた様な、中央公園からの貝かもとがっかり。    
     カニの方も色々見られだした、今年としては初めてのマルバガニ、そして又モクズガニも、イッカククモガニの
     打上も増えている、但し全部死んで打ち上がった個体。
     ただ、チチュウカイミドリガニがまだ見られません。
        
       貝の打上 貝殻で厚く積もっていました。 ホンビノスガイ、シオフキ、ユキミノガイ モクズガニ
     今日は大変珍しい貝を1個、6mmほどの小さな貝で、見つけた時にはミヤコドリと思っていましたが、家で
     じっくり見たらミヤコドリとちょっと違いが、近海産図鑑と合わせて見ても該当しないし、ネットで調べて見ると
     ヒナユキスズメに良く似ています、大きさも同じ位、でもこの貝 ネットでは九州、近畿、愛知県と有り、まだ 
     未記載種で和名のみの貝で有るらしく、地域によっては絶滅危惧種との記載もある、そんな貝が都会の
     運河の中に現れるのか不思議、ただ内湾の貝とも説明がされていました。内面はまだ光沢が有り死んで間
     もない個体の感じです。
      
      ヒナユキスズメ
      
       内面                             側面
     これで運河で記録された種類は97種目になります。最近は運河ではとても信じられない様な貝の出現が。
     今日の北埠頭橋の水温は15.5℃、塩分は0.8%でした、水色は黄緑系が消えていましたが最近の雨のせい
     か少し濁りぎみでした。

  2008年4月20日 
        今日の 北埠頭橋は相変わらずたくさんの貝の打ち上がっていましたが、何故かユキミノガイは古い感じの
    半片1個だけ、最近は生貝は隔週で見られているような感じです。
    ミドリイガイは、今の時期になっても増えず、今年はもうたくさんの打上は見られない様で、昨年よりも更に
    減少してしまった感じで生貝も昨年より少なく感じています。
    今日は久しぶりにテリザクラ、白化した半片ですが殻皮付き1個とチヨノハナガイが、いつも6月頃に現れるチヨ
    ノハナガイですが、今日の個体はやや大きく、まだ軟体が少し残っていました、でも今迄運河で見られた内で
    は一番大きい方、(自然海岸ではごく普通の大きさなのですが)今年の冬は水温が高かったのでそのせいかも
    知れません。
     
           チヨノハナガイ        テリザクラ
    今日の北埠頭橋の水温は17.1℃、塩分は1.0%でした、水色はきれいでした。

2008年4月27日
       殆ど時間がなく、潮も高い状態で、まあ水温と塩分だけでもと10分ほどでしたが、今年もウチムラサキの
     幼貝が見られました。
      このウチムラサキ、10cm位になる大きな貝ですが、残念ながら運河の中では大きくは育つ事はなく、6月 
     頃になって雨が多くなり、塩分が薄くなると死んでしまうようです。
     運河の中では、ホンビノスガイとほぼ同じ位の大きさまでなるはずなのですが育ってもアサリよりも
     小さいままで終わってしまいます。
      その他には、最近隔週で現れているユキミノガイの合弁個体も死んではいましたが今週見られました。
     小潮と大潮が隔週で現れますが、小潮の時の方が見られるようです。
      
         ウチムラサキ、 ユキミノガイ
     運河では、ユキミノガイ、今年は多く発生していますが、お台場海浜公園、三番瀬ではどうなのでしょうか、 
     少し気になります。
     今日の北埠頭橋の水温は18.0℃、塩分は0.6%でした、水色はきれいでした。
 2008年4月29日
      今日も北埠頭橋へ、夕方の引きであまり引いてはいませんでしたが、今日も今年になって又見られた
      ウネナシトマヤガイ(半片)、キセワタと最近では毎年見られている種が見られました。 現在は環境が安定
      している感じです、アサリも1cm以下の小さな稚貝が見られ始めました。 
       以前は5月中旬以降でないと変化は出て来ませんでしたが、最近は4月ごろには変化が現れ始めていま
       す。     
      でも、まだ今年はクレハガイが見られていません、かなり気にして見てはいるのですが、まだ見つかりませ
      ん。
      
       ウネナシトマヤガイ、  ユキミノガイ(まだ軟体が入っている状態です)、キセワタ  
      この砂浜は、木の杭、ごろた石、沈船と砂の部分、石、砂泥の部分と小さいながらも多様性のある海岸?
      になっています、この多様性が他では見られない多くの種類の棲息を可能にしている様に思います。
      又、外海から回遊してくる幼生を育てさせる要因があるものと見られます。
      又、長い年月の変化を見てきて、人工で作られた画一的な砂浜とは違った生き物が見られるのもこの砂浜
      の特徴と感じています。 
       ホンビノスガイは移入種だけれど、他の生き物を襲う様な種類ではなく、アサリが大量に死んでしまうよう
      な環境下の酸欠、低塩分にも強く、しかも、大きくなり数も多いと運河の中の環境を良くするのに貢献して
      いると思います、 このホンビノスガイを生物浄化の手段として上手に使う事により東京湾奥の環境を良く 
      してくれると思っています。
      この砂浜は、生き物もそうだけれど、砂浜自体の形の変化で、海の変化も教えてくれている、そんな感じを
      受けています。

       今日の北埠頭橋の水温は22.2℃、塩分は1.0%でした、水色はきれいでした。

  2008年5月4日 
       今日も北埠頭橋へ、今日も運河の中としては珍しい貝を、ヒメネジガイの生貝の様で蓋付きで打上げられ
      ていました、三浦半島辺りではそれほど珍しい貝ではないのですが、運河の中としては現在までに数個体
     のみで全て死貝でしたので、やっとの感じです。ただクレハガイがまだ見られません。
       
         ヒメネジガイ 現在 人工海水中へ 
      今日は割と良く引きましたので色々見て見ましたが、ユキミノガイの合弁2個、半片6個、他には何時もの
      貝で大きな変化は見られませんでした。
       今年はユキミノガイが多く見られています、運河の中で、このまま定着するとは思えない様な気もするの
      ですが。
       現在、アサリの稚貝がだいぶ見られる様になりましたが、このアサリの稚貝 小さい時は石の下側近くに
      棲んでいます、石がひっくり返されて稚貝が丸出しの状態になって、太陽がふりそそぐような日は直ぐに
      死んでしまいます、最近は石をひっくり返してそのままの人が大変多くなっています。
      中央公園などは人も多いせいか、カニを捕まえるためか大きな石もひっくり返されてそのままになっていま
      す、出来るだけ元の状態に戻すのですけれども、中には戻せない様な大きな石も有ります。
       せっかくアサリを取りに来ても、小さい時のアサリを死なせてしまっては何もなりません。 石の裏側には
       アサリの他にも色々な生き物が棲んでいます、太陽に当てられ乾燥と直ぐに死んでしまう生物も多く
       棲息しています、また、表面に付いた貝も砂の中にうずもれて死んでしまいます。
       ちょつと気になって中央公園で看板を見ても、そんな注意書きは有りませんでした。
       最近は、こんな教育を行っているのでしょうか、あまりにもひどい状態の時もあります。                  
        
         ひっくり返された石、アサリの稚貝が10個ほど付いていました。写真を撮って元の状態へ。
         北埠頭橋では、やっとアサリの稚貝が見られる様になりました、今は石の下に多く見られます、
         ただ1cmぐらいでは、とても食べられる状態では有りません。
        今日の北埠頭橋の水温は21.5℃、塩分は1.0%でした、水色はきれいでした。
        最近雨が多いせいか塩分は薄めです。
        
  2008年5月5日
        昨日に引き続き運河へ、運河へ行けたのが12時半過ぎ、すでに潮は少し上げていて、今日は
        ユキミノガイの半片を2個のみ、潮はやや濁り気味。
         昨日のヒメネジガイ、少しだけ頭を出したものの、そのまま動かず、でも生貝の確認は出来ました。
         運河でのヒメネジガイは記録はあるものの生貝は初めてす。
         今日の北埠頭橋の水温は21.7℃、塩分は1.0%でした、
  2008年5月6日
        今日は、大きく潮の引く日、昨日は最大の引きの時間に間に合わなかったのでリベンジで。
        とうとうゴールデンウイークは何処かへ行こうと思っていましたが全て運河で終わってしまった。
        でも、今日の運河はすごかった、ユキミノガイの生貝がたくさん。
        
        水際に打上げられたユキミノガイ、水際に打上げられたものを全て集めて39個体、手の平の上で
        ごにょごによと動いていました、写真撮影後 全てを深みのある所へ再放流。
         ちょっと、沖に目をやるとユキミノガイの生貝があちこちにたくさん見える、砂浜の縁を回って目で
        見える限りで数えてみたら、水の中には33個体が、今日1日で合計72個体を。
        今日は、水が非常にきれいで、4,5m先の底も良く見えてユキミノガイのオレンジ色でいる場所が良く見
        えました、なんかそこいらじゅうにいて、まるで水族館の中の様、
        今年は、ユキミノガイが予想通り大発生の感じです、ただ、このユキミノガイ、北埠頭橋の砂浜から
        少し離れると全く見られない、此処だけの狭い範囲だけで見られています。
        他には、チヨノハナガイの殻にシワの無い感じの二枚貝、まだ生きているので写真は撮っていませんが
        写真が撮れたら、シズクガイの成貝と3mmぐらいのものすごく小さな個体を各1個。
        キセワタのやや大きな生貝を1個体。
         今年は、何故か例年と違って、チヨノハナガイ、シズクガイ、キセワタと今の時期としては大きい、例年
        は未だ、幼貝の感じなのですが。
         
         キセワタガイ 生貝
        潮の引き方が変わったのか、2002年5月の変化以来、いくら引いても水面下になっていた場所が久し 
        ぶりに干出しました、2002年以前は大潮の大きく引く日であれば干出していましたが、2002年以降の
        変化でそれ以来一度も干出しないで、地盤が下がってしまったのかと感じるぐらいでした。
         
          6年ぶりに干出した排水口近く、例年ならこの木杭、木板にたくさんのミドリイガイが付いています 
         が、殆どミドリイガイは見られませんでした。
          今日の引きで、2002年以前の状態に潮も戻ったと感じました。 砂浜も元の状態に戻りつつある様
         で、この面からも2002年からの変化は終わったと感じています。
        今日は良く引いたので、北埠頭橋の下をくぐって、更に南の方へ、ここ何年かカガミガイの見られた所 
        へ行って見ました、カガミガイは見つかったものの全て死貝で生きたカガミガイは見られませんでした。
        必ず何個体は生きたのが見られていたのですが今日は見られませんでした。
          この北埠頭橋をくぐった先は、ホンビノスガイの多産する所です、普段、人が行かれないので、その
        ままの状態になっています。(下の写真)
        どの程度かというと。
         
          北埠頭橋の橋の下から羽田方面 ここに大量のホンビノスガイが。 
         
        袋にたくさんのホンビノスガイの収穫、一人では持てなくて二人で。

         
          二枚貝はホンビノスガイ、誰かが掘ってそのままにした感じです、取れすぎて持ちきれず?
          ちょっとの堀り跡でたくさんのホンビノスガイが昨年よりもかなり増えています 6cm前後。
          でも、これだけたくさんの大きいホンビノスガイ、運河の中で、今はアサリも昨年の酸欠、直近の
          台風で死んでしまって、いなくなった中、運河の水の浄化にも 相当、役立っているのではと感じて
          います。      
         先日のヒナユキスズメ ?は、やはりヒナユキスズメ であるらしい、この貝、絶滅危惧種1Aのランクに
         している県も有り、何故、東京湾奥のこんな場所に、何処から幼生が来たのか不思議、その他にも
         オウギウロコガイも絶滅危惧種、クレハガイの様に希少種と、全国で少なくなっている貝が北埠頭橋 
         では現れている不思議な場所である、もちろん、長い期間見ていて、初期からこれ程の場所と予想は
         出来なかった。 今でも私の頭の中は、こんな汚れた運河にと潜在意識に染み付いている感じ。   
          でもここまで見ると、この先どうなるのか、更に楽しみが増してきます。                
         今日は中央公園にも行って来ましたが、こちらは最近まで見られたソトオリガイ、カガミガイも見られず
         2002年以前の状況に戻ってしまった感じ。
         中央公園、今日も砂浜の石は、殆どがひっくり返されたまま、子供にカニを取るために大人がひっくり
         返してそのまま、これではアサリも取れなくなってしまうのに。
          海遊びのマナー不足を感じています。
          今日の北埠頭橋の水温は24.7℃、塩分は1.2%でした、
              中央公園の水温は25.7℃、塩分は1.6%でした、

   2008年5月6日の追加です。
         チヨノハナガイの殻表にウネの無い個体です、別の貝に見えましたが側面から見るとウネが少し見え
         ます、数多くのチヨノハナガイを見ていますが初めて見るタイプでした。
         それと、やはりこの時期にしては大きいシズクガイ、それと最近あまり見られなくなった貝ではない
         ですけれどツノガイに似たウミイサゴムシを。
            
         表面の平滑なチヨノハナガイ、 この時期としては大きいシズクガイ
          
          ウミイサゴムシ(ツノガイの形状とそっくりですが砂で作られています)
          ゴカイの仲間です。

  2008年5月18日
      今日も北埠頭橋のみです、先週は用事が出来て観察に行かれませんでしたので、どんな貝が現れているか
     冬に比べると観察も楽しみです。
      先々週たくさん見られたユキミノガイの生貝は、今日は全く見られませんでした、深い方へ移動したようで 
     す。 死んで直ぐの軟体のない合弁が3個、半片が10個でした。    
    今日はシズクガイの合弁個体が7個、キセワタ3個、ムギガイ2個、ウスカラシオツガイの大きい個体等が
    やっと複数で見られて来ました、今年もシズクガイは多く見られるのかも知れません。
    今は、オウギウロコガイが見つかるのではないかと丹念に見ています。
      今年も、この時期、順調に変化が見られる様になりました、後は、大雨による酸欠が起こらない様にと思って
     います。
     クレハガイが全く見られません、打上貝が多く、その中に埋もれてしまっているのかも知れませんが、何時も
     と見方は同じですし、やはりかなり減って要るようです。
     それとチチュウカイミドリガニが全く見られなくなりました、ハゼ釣りに混じってたくさん釣れた?のが嘘の様、
     脱皮殻も見つかりません。
     そろそろハゼ釣りを楽しむ人も、ただまだかなり小さい、それとハゼの稚魚が今年はあまり見られないような
     感じを受けています。
     コトヒキの幼魚は群れになって泳いでいるのは見かけるのですが、今年は何故かマハゼが少ないような感じ
     がしています、これから先、本格的にハゼ釣りが出来る時期になったら良く分かると思いますが現在の印象
     ですが気になります。
        
        ユキミノガイ 3月に比べると倍の大きさに育っています、成長が非常に早く感じます。
          オオユキミノの大きさまで育ってくれないかなと思っています。  
        
          ウスカラシオツガイの大型と四角形の珍しい形、今は生貝も良く打ち上がっています。
        今日の北埠頭橋の水温は24.1℃、塩分は1.1%でした、 水色はやや濁りでした。

  2008年5月25日
      今日は用事があって運河に付いたのが夕方4時、すでに潮は少し上がりぎみ、貝の打上数だけは相変わ 
     らずものすごい量の感じ、ただ種類数は少ない。
     ホンビノスガイも合弁でたくさん打ち上がっていました、ただ今年は模様付きの個体が非常に少ない、久しぶ
     りに1.5cmぐらいの半片が一つ、ユキミノガイの生貝は見られず、水も雨のせいで少し濁り気味、水の中を
     見渡しても見られず、半片の打上1個のみ、シズクガイも見つからず、クレハガイも多量に積もっている
     打上貝の中に埋もれているのかも。
      今日は、ハゼ釣りのベテランが初期のハゼ釣りをまだ4〜5cm位の小さいのを100匹位釣っていました。
      今年は、例年のような感じではなく、小さいハゼばかりとも言っていました、砂浜では殆どマハゼの子供が
      見られないので心配していましたが、そうでもないのかなという感じも、もう少し経てばはっきりすると思い 
      ますが。
      でも残念なのは大井競馬場の所からずっと護岸工事で深くなってしまったのがどうも気になっています。
      最近見つかっている絶滅危惧種のオウギウロコガイ、ヒナユキスズメも潮干帯の貝で浅い砂地に関係が
      有り石積み護岸には棲む事は出来ません。
      新聞かニュースか何かで東京湾に浅瀬を増やす事が大事とかの話が有ったと思いましたが、運河の中で
      は、30,40年かかって出来た浅瀬を護岸工事の名の下に簡単に潰してしまっている、石積み護岸では岩礁
      を作っているだけで多様性は出てこないし、貝も炭酸ガスを殻に固定すると思いますが特に大きくなるホン
      ビノスは数も多いし、採取すれば海の中から少しでも過剰な有機物の持ち出しになるような感じを持ってい
      ます。
      カナダでは対岸が貨物船の岸壁で有りながら砂浜をメインに海の生き物に優しい感じて配慮された海岸が
      作成されていました、なぜ東京で出来ない?私の感じる所です。
      今日の水温は22.4℃、塩分は0.5%でした、雨のためか塩分が薄くなっています、水もやや濁りぎみでし  
      た。

  2008年6月1日        
      今日も北埠頭橋へ、今日の引きは小さく、砂浜も少し小さめ、貝の打上量だけは先週と変わらず、それでも
     かなり破損しているが珍しいクリンイトカケが一つ、他にウチムラサキガイの幼貝が2個、キセワタ(死殻)を。     
     何時もは潮の引きが弱い時に良く見られるユキミノガイ、ここの所の雨で塩分が薄いためか深みに行って
     いる模様、今日は半片のみ5個ほど。
       
       砂浜上部に集まっている貝、ホンビノスガイ、大きいだけに良く目立ちます。
       手前のハシゴの位置が、潮の流れが強かった時の砂浜の頂点、今の頂点は砂浜が流される前の
       2002年5月以前の頂点、今は、ハシゴの方に頂点は動いて来ず、完全に強い流れ込みが終わった感じ
       です。
       このホームページを始めた2002年、ちょうど過去の観察結果は海の持つ力を貝の出現から見て、かなり
       捉えたと思う、観察途中で見方、考え方もどんどん変わって行ったと思います。運河では考えられない
       種類を含めて観察はとても楽しかった、これからも、一段と底上げした感じが続いて行くのか、又、以前 
       の戻ってしまうのか観察は続けて行くつもり。 多分、人工海浜ではこの現象は捉えられていないと思 
       っています。
     
       ウチムラサキガイの幼貝 2個  かなり破損したクリンイトカケ、キセワタガイ
      ウチムラサキは、順調に育てば、ホンビノスガイと同じ様に10cm以上に育つ貝、でも運河の中では
      せいぜい2cm位までしか育つ事が出来ない、雨が多くなって運河の塩分が薄くなるとともに死んでしまう、
      毎年、現れては小さいままで死んでしまう貝です。
      今日もハゼ釣りをしている人がいましたが、殆ど釣れていませんでした。 水の中にコトヒキの幼魚は見ら
      れるものの、何時も波打ち際を歩くと逃げるハゼの幼魚が今年は何故か見られない。
       最近出来た護岸、多分、増えるのはダボハゼと呼ばれるハゼだけ、マハゼ釣りの人は、邪魔にして、水 
       の中に戻さず、そのまま陸の上に放り出して死なせてしまう。このダボハゼばかりでは、釣り人は
      護岸から遠ざかる、潮干帯の生き物も生きる所を失い、人間と運河の生き物、両方共に利益はない感じ。
      酸欠の時の運河の生き物の避難場所は何処へ? 自然との共生では? かけがえのない東京湾を次世代
      に引き継ぐために?、何故か石積みだけの護岸工事に疑問が湧く。
      今の中央公園には、海の生き物に対して何故か多様性を感じない。 
      今日は、雨のためか薄濁り、
      今日の水温は23.8℃、塩分は0.7%でした

 2008年6月8日    
  今日は中央公園と北埠頭橋へ
      中央公園は、今回もソトオリガイ、カガミガイも見られず、又マテガイも見られずにすっかり海の勢いの強く 
      なる以前の砂浜に戻ってしまった感じです。
       海の勢いが強くなって塩分が高くなって棲みやすくなっていた環境から、以前の塩分の低い海に戻って
      しまい、せっかく運河の中に進出して来たものの、運河の中からは後退してしまった感じです。
      貝の方も種類は限られたものに、でも今日は運河の中で今年初めてのクレハガイ、一部壊れているもの 
      の新鮮な死殻が一つ、運河の中でやっと見つかって安心、でも北埠頭橋では今日も見つかりませんでし 
      た。 ハゼ釣りの人もぽつぽつと現れだしました、まだハゼは小さいものの少し釣れていました。
        
         中央公園でのクレハガイ    北埠頭橋でのミスジイトカケギリ 

      北埠頭橋では、大潮で打上貝は少し流されていましたが、新鮮なナミマガシワが、以前に比べて見つかる
      期間が短くなっています、波打ち際ではウスカラシオツガイの大型個体が、今までの最大級と思います。
      その他、ナミガイの合弁幼貝(死貝)、ウチムラサキ幼貝6個、イボニシ、ミスジイトカケギリ、ムギガイ、
      キセワタの生、死各1個、ホンビノスガイの模様付を3個、模様付きのホンビノス、何故か見つかる時は
      複数で見つかります、今年になって全くと言ってもおかしくないほど見つからなかったのに不思議。
       今日はユキミノガイ半片ばかりで生貝は見られませんでした、塩分が低いのと少し濁っているので深み 
       に移動したままの様です。 
       マハゼの方は今日は、波打ち際を歩いて、少しだけハゼの逃げるのが見受けられました、今年はハゼが
       少ないような印象を受けています。
     
       
        上段 オオノガイ  イボニシ
        下段 ナミガイ幼貝(合弁)  今までの最大級のウスカラシオツガイ生貝   ナミマガシワ
         ナミマガシワは、白系、赤系、黄色系と3色揃いました。       
       
        ホンビノスガイの模様が付いている個体
       北埠頭橋の北の浜の先端の方で何か工事が始じまった模様、せっかく出来た浅場をまた潰すんでしよう
       か、ホンビノスガイは運河の中では此処から定着を始めました。
       目黒川出口での酸欠時のハゼを救う方法での工事だと良いのですが、浅場がなくなれば、酸欠でハゼ 
       やその他の生き物も死んで腐敗し更に酸欠を起す、まさに負のスパイラルに陥ってしまう印象を持って
       います。
      今日の北埠頭橋の水温は23.3℃、塩分は0.7%でした、
          中央公園の水温は24.0℃、塩分は0.7%でした、
              水色は両方共にやや濁っていました。
  
  2008年6月15日
      今日は午後から貝の同好会の集まりが有るので午前中に北埠頭橋に、最干潮時だけど潮の引きが少し弱く
    波打ち際の位置も高い、丹念に見たものの今日はこれはと言った貝もなし、昨年の今頃は色々な貝が見ら 
    れたのだけど、今年は単発でぱっと出て、そのあとが続かない、シズクガイもユキミノガイもウチムラサキの幼
    貝もキセワタもクレハガイも見られない、ぱっとしない日でした。
     気のせいか、波打ち際でのハゼが何故か少ないような。

    潮の流れ込みが通常の状態に戻ってしまい、今、見られている貝、来年はどの位まで見られるのかなと思っ 
    ています。 このまま底上げの状態で推移してくれるといいのですが、最近の塩分はずっと低いので、でも深 
    い方では濃い塩分ですので運河の底がきれいで有ればと思っています、ユキミノガイは運河の底がまだきれ
    いな状態である事を示しているものと思っています。    
    今日は、変な形のホンビノスガイが、まるでオウナガイの形状をしています、半片だけで、もう片方を探して
    見ましたが、ホンビノスガイ自体の打上数もかなりあるので見つける事は出来ませんでした。
      
      ホンビノスガイ奇形   オウナガイ風、これ程変形したホンビノスガイは初めて。
       狭い場所で幼貝の時にコウロエンカワヒバリガイにまとわり付かれて動く事が出来ず成長したのではと 
       思っています。   
     午後からは貝の会へ、先日のヒナユキスズメを見てもらいヒナユキスズメと同定して頂きました。しかし何で
     東京湾奥の運河の中で、この貝が出現したのか不思議です、今後たくさん増えてくれると良いんですが、
     でも棲んでいる場所が場所なので打上で見るのはかなり難しいのかも、かなりの偶然が重ならないと難しい
     感じです。
      あまり引っ掻き回すと、他の生き物にも影響が出ますので、このままでと思っています。     
      貝の話の方は、神奈川県の相模川下流で見られだした移入種のコモチカワツボの状況を、この貝、とても
      小さい貝ですが、汽水域にも出現するとの事で興味を持って聴きました、でも食性から見て京浜運河では
      無理な様です。      
      今日の北埠頭橋の水温は25.5℃、塩分は0.5%でした、 水色はやや濁りぎみでした。
  
  2008年6月22日
  今日は一日雨の予報、でも曇りで雨は降っていなく、朝早く用事を終わらせて、北埠頭橋の運河へ、12時頃
     が最干潮で雨を気にしながら、着いた時の引きはまだ弱く観察している内に引いてくると、でも直ぐにでも雨
     が振り出す状態、二回りした所で雨がぽつぽつ来た所で終了、家まで着く間に本降りになってしまいまし  
     た。
     今日は北埠頭橋で、とても小さいけれど今年初めてのクレハガイが一つ、やっとと言う感じ、その他イトカケ 
     ギリが一つ、カワグチツボ一つ、キセワタ生死各1個、久しぶりにチチュウカイミドリガニの生きている子供が
     一つ、その他にイソガにも生きて打上、何故か元気が無い、最近雨が多く塩分が薄いため?。
      最近雨が良く降るけど、小雨的な感じで降っているので運河の水はそれ程汚れていなく、そこそこ水色は
     きれいです、これが雨がずっと降らないで急に大雨となると話は別で、この様な時は必ず酸欠が起きます。
     ただ、2002年から2006年ぐらいの間は、大雨が降っても酸欠は起きませんでした、海の力が強く打ち消して
     くれたような感じでした。      
      アサリも少しずつ戻って来ているようで、やっと最近潮を吹くのが僅かに見られるようになりました、ただ数
     はとても少なく、潮干狩りはまだまだ当分先といった感じです。
          
              クレハガイ     カワグチツボ    シロイトカケギリ
     それと先週、タニシのような貝が生きた状態で打ち上がりました、タニシは以前から時たま、殻のみが打ち 
     上がっていましたので、またかと思ったものの、良く見るとタニシとちょっと違う感じで、陸貝のような感じも。
     先週は、貝の仲間の集まりも有り、そのまま持っていって見てもらい、臭いは陸貝の臭いがすると言って
     いましたのでお渡ししました、後日メールでオキナワウスカワマイマイとの事でびっくり、更にメールには
     神奈川県の大磯でも見つかっていたとの事で、関東地方に広く移入してきているのではとの事です。
      しかし、沖縄等に分布する種がなぜ関東地方に、先日見つかったヒナユキスズメにしても分布が違います
     し、運河で見つかるウネナシトマヤガイも国内移入種とされていますので陸の上も海の中も国内での分布が
     かなり乱れている様な印象も受けます。
       しかし、臭いで淡水貝と陸貝の違いが判るとは凄い。
       
       京浜運河に打上げたオキナワウスカワマイマイ         神奈川県大磯で見つけられたオキナワウスカワマイマイ
          陸に棲む貝です。

     今日の北埠頭橋の水温は23.5℃、塩分は0.6%でした、 水色はややきれいでした。

  2008年6月29日
      今日は一日雨の天気、何時もは自転車ですが、傘をさして歩いて観察へ。
     雨が降っている割には水色はきれいで浅い場所であれば底の状態が良く見えました、この位の雨であれば
     今の運河の中それ程悪くはなりません、観察を始めた三十数年前ならこの位の雨でも直ぐに酸欠を起してし
     まっていたのですが、今はずいぶんと改善されて来たと思っています。
      砂浜の貝の方は、少し流されて打上の貝が減っていました。今日は先週に引き続きクレハガイが1個、
     その他は何時もの貝ばかり、でも打上に混ざるアカニシ、ホトトギスガイが少し増えています。
     昨年の今頃と比べるとかなり出現する貝の種類、豊富さが減っています、昨年の今頃は定年直後の事もあ
     り、ほぼ毎日観察との違いは有りますが、ここ4,5年と比べてもかなり出現の状況がさびしくなっています、 
     やはり、強い潮の流れが止まって従来の運河に戻りつつあるのを感じています。
       
      今年になって北埠頭橋で2個体目のクレハガイ 今年は数も減っているように感じます。
      ハゼ釣りの方は、今日は雨のためか一人だけ、北埠頭橋の下で雨を避けながら、入れ食い状態で釣れて
      いました、護岸の上からは浅い所にハゼがたくさん見えて、エサを食べているのが良く見えるほどでした。
      ただ、ちょっと深みになるとハゼは全然釣れず、50cm位の浅い部分に集中している感じでした。
      でも、例のダボハゼが、釣られて陸の上に放り出されていました、まだ元気なようだったので釣り人には
      判らないように海の中に、今度出来た石積み護岸で開放されたら、こんな風景が増えそう。   
      諫早湾の堤防の開放によるタイラギ、アサリ漁との因果関係の調査に5年との新聞報道が出ていました、
     5年というと長いようですが、これでも最低の年数に感じます、外海から流れ入ってくる潮の強さも各年で違
     いが有ると思いますし、5年目になる年で潮が強くなれば、その後に大きく変化が現れる感じもしますし微妙
     な感じです、ただ良くなるに従い、出現する海の生き物に多様性が出てくるものと思います、運河の観察か
     らは、そんな事を感じています。
     今日の北埠頭橋の水温は22,2℃、塩分は1.0%でした、 水色は浅場では底まで見えてきれいでした。
      きのうからの雨の割りに塩分は高めでした。 

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