2008年7月から12月
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      2008年7月6日
     北埠頭橋へ、久しぶりの晴れの天気、気温も30℃を越えて暑い日でした。
    潮も割りと引いて、沈船の所まで干出しました、約2時間程の観察で久しぶりに日焼けを、最近は日曜日だけ
    なので、耐日光性がなくなったのかなと感じました。
    潮が良く引いて、今日はユキミノガイの生貝が見られるかなと思いましたが、半片ばかりで生貝は見られませ
    んでした、半片でも打ち上がる大きさは又少し大きくなっています。
     その他に、タクミニナが1個、死貝ですが北埠頭橋では久しぶりに見られました、北埠頭橋では3個目の
    個体と思います、タクミニナは、まだ京浜運河の中で生貝は見られませんが非常に少ない貝です。
    ナミガイの幼貝の合弁が4個、軟体はもう有りませんでしたが死んだばかりの感じです、この貝も10cm以上 
    に大きくなる貝ですが、運河の中ではウチムラサキガイと同様に幼貝で全て死んでしまう様です。
    
    タクミニナ                       ナミガイ幼貝 
   それと、今日はウチムラサキガイが打上で良く見られました、生貝、死貝と20個体位、一つはアサリほどの大
   きさでした。
          
      ウチムラサキガイ幼貝、今年は大きさにバラツキが見られます。アサリと良く似ています。
    ユキミノガイとナミガイ、来年も出現してくれると良いのですが、まだ定着不確定種ではなく遇因分布種と
    しての要素の方が大きい感じがしています。
    今年は、ここ数年見られたトリガイの幼貝が未だ見られません。
    今日の北埠頭橋の水温は、気温が高いのもあって波打ち際で29.2℃と高い水温になりました。
    塩分は1.5%と最近では高い値に、水色はきれいで 少しだけハゼが波打ち際より逃げるのが見られました。
    又、ユキミノガイの生貝が何処かにと水際からずっと底が見える状態でした。
      
 2008年7月13日 
       今日の午前中は用事があって、運河には昼少し前に到着、すでにかなり上げていて砂浜は小さめ、昨日の
    もの凄い夕立のせいか、砂浜の波打ち際にはホワイトボールが一杯、短時間の雨だけれど集中豪雨の感じ 
    で、大雨の後と同じ様な状況、ただホワイトボールの大きさがすごかった、50cmはある板状のホワイトボー  
    ル、こんな感じのホワイトボールは初めて見る形、いかに凄かったが判る状況でした。
    
      板状のホワイトボール 一つの大きな状態でしたが撮影時には壊れてしまっていました。
    貝の方は、砂浜も小さかったためか、ウチムラサキガイの幼貝位でした。
    水色は、昨日の集中豪雨も有りましたが、漂っている小さなホワイトボールが多く見られるものの、薄濁りの
    状態で、極浅い所では底まで見えました。
     ハゼ釣りの人も、今日は割りと見られましたが余り釣れていませんでした。
    今日の北埠頭橋の水温は、気温が高いのもあって波打ち際で29.3℃でした、塩分は昨日の雨もあって0.5%
  に下がっていました。

   2008年7月20日 
  先週の多数のホワイトボールは見られなくなっていました、水はやや濁っているものの波打ち際の浅場では
    底が見えました。
     貝の方は、引いてはいるものの昨年と違って、外海種が殆ど見られませんし、種類、厚さも感じられなくなり
    ました、昨年のようにヒトデ、イソギンチャクも、モクズガニも最近見られません。
    それでも、極く小さなヒメネジガイをどうも蓋付きの感じ、あとヨコイトカケギリ、ナミガイの少し大きな合弁個体、
    ムギガイ幼貝、ウチムラサキ幼貝、、ヒメシラトリ、ナミマガシワ半片2個ぐらいでした。
    ヒメシラトリの大きくなったものが最近見られません、小さな個体ばかりです、やはり昨年の酸欠、台風とで
    やられてしまったような感じです、でもアサリの幼貝はやや多く見られる様になりました。
     本当に昨年までの色々な貝や生き物が見られる状況がなくなってしまいました、2002年からの海の力は
     こんなにも凄いものかと感じています。
     又、今は色々な所で、海をきれいにする実験をやっていますが、これからが人間が行なっている浄化の本当
     の結果が出て来るのではと思っています。
   
   ヒメネジガイ  ヨコイトカケギリ  ヒメシラトリ      ナミガイ 今までの最大(7/20)と最小個体(7/21)
    今日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で31.5℃でした、塩分は1.0%でした。

   2008年7月21日
     昨日に引き続いて、北埠頭橋へ、今日は今年初めてのハゼ釣りの道具を持って、結果は散々の貧果、昨日
     の水色と違って今日はかなり赤潮っぽい感じでやや濁りぎみ、昨日は釣れていたのにとややがっかり。
     貝の方も、探しても今日はナミガイの今まで見つけた中で一番小さいもの、ナミマガシワ、テリザクラの白化
     した半片ぐらいでした。
     ユキミノガイ、生貝が全く見られなく、今日も半片1個のみでした、来年も出現してくれればと思っています。
     これからの本格的な赤潮が、ちょっと心配です。
     
     ナミマガシワ この貝、最近良く見られています、来年も出現するかどうか心配しています。
     ここ数年見られ出したウネナシトマヤガイも今年になって半片1個のみで減少してしまった感じも受けます。
     クレハガイも減っているみたいで、何故か、もう来年がとても気になっています、去年と比べると今年は
     かなり寂しい感じを受けています。
     今日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で29.7℃でした、塩分は1.1%でした。
 
 2008年7月29日
  27日の日曜日は用事が有り、行かれませんでしたが、29日に用事が有って有給休暇を取ったついでに
    先週の赤潮見たいのも気になっていましたので出かけて見ました。
    水の色はきれいで赤潮は全く感じず、割ときれいでした、ハゼ釣りの人も何人かいましたが、あまり釣れない
    とのことでした。
     昨年は、干潮時でもそこそこ釣れましたが、今年はやはりハゼの数が少ないようです、去年は今頃でもまだ
    小さなハゼもかなり混じって釣れましたが、今年は大きいものの殆どが同じ型で小さいハゼがとても少ない感
    じです、ハゼの産卵の時期に広がりが無い感じがします。  
    貝の方は、今日は、これといって特段の貝は無く、2002年以前の状態に戻ってしまった感じを強く受けまし  
    た。
    昨年の今頃は、毎日の連続観察でも今日は、こんな貝が見つかったととても楽しかったのですが、全く影を
    ひそめてしまった様。今日はヒキガエルの若い個体が2匹死んで打ち上がっていました、それと陸貝と淡水貝
    が少し漂着していました。
    砂浜の頂点も昔の位置に戻ったままで安定して、ちょつと前までの頂点の高さが行くたびに変化している現象
    も今は見られなくなりました。
        
     ハシゴの位置は、砂浜が流された時の頂点に有ったままの位置、今、頂点は昔の正位置へ、
      コンクリート段差から砂の位置は下になっています。
      でも、この砂浜の変化した翌年(2003年)から、相模湾の逗子、鎌倉方面では、オオシイノミガイの大発生、
      その他、色々な貝の打上増が有りました、又、京浜運河の中に流れ入って来る潮の流れが弱くなる   
      2006、2007年と次第に相模湾の逗子、鎌倉方面も打上の貝が減って来ているようです、関連が有りそう 
      な感じを持っています、京浜運河の中から相模湾を推測する、そんな事が出来れば面白いなと思って
      います。
      今日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で28.4℃でした、塩分は0.9%でした。

  2008年8月3日
  今日は、午後から貝の会が有るので午前中に運河へ、先週よりは少し引いていたので、波打ち際の方を
      中心に。 と言っても、最近はこれはと云う貝もなく、ユキミノガイの半片が一つ、でも今迄の中では一番大
      きいと思える個体で、生貝は全く見られなくなりましたが、多分順調に成長しているような感じを持ちまし 
      た。
       それと金色のマガキ、ウチムラサキの幼貝、少しだけシオフキの稚貝が見られました。
      アサリは順調に回復しているようで、まだ小さい感じですが潮を吹いている数が多く見られる様になりまし
      た。
       
        ユキミノガイ 22mm 金色のマガキ  シオフキの稚貝 ウチムラサキ幼貝
       北埠頭橋ではシオフキの稚貝は良く見られるのですが成長したものは極く僅かで年に数個位しか育たな
       い感じです、塩分が薄いためと感じています。
       
        昨年に続き、ギマの成魚が見られました。 死んで打ち上がっていましたので体色は変っています。
       
        北埠頭橋産 ユキミノガイ と 奄美大島産 オオユキミノガイの比較
        京浜運河でも、奄美産と同じ位の大きさまで育ってくれればと思って写真で比較して見ました。
       午後から貝の会へ、2002年〜2008年の潮の流れ込みの強かった状況下の運河に現れた貝を写真で
       東京湾奥とは云え、いかに水の流れで運河の中がきれいに、そして色々の生き物が見られたのかをお 
       話ししました、でも一方では、この潮の流れ込みで濃い塩分には弱いイガイダマシ、それとチチュウカイミ
       ドリガニがかなり減少した事もお話ししました。
       今日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で29.2℃でした、塩分は1.4%でした。
       水色は少し緑がかっていました。
   
  2008年8月10日
  今日の北埠頭橋の砂浜は川の上流の方で大雨があった様で、たくさんの木の葉が流れ着いていました
      同時にたくさんのゴミも漂着していました。 塩分も少し薄くなったようでアサリが口を開いて少し死んで
      打ち上がっていました。
      今日は余り潮が引いていませんでしたので、これといった貝も今日はなく全く去年とは違って以前の状況 
      に戻ってしまったような感じ。
      先週、水色がちょっと緑がかって又昨年からの黄緑色の運河になってしまわないか心配しましたが通常の
      夏の少し濁った感じに戻っていました。
      打上では一つだけ、久しぶりにガザミが一匹打ち上がっていました、それと大きなミドリガメもどちらも死ん
      でいました。      
      ハゼの方は、今日は余り釣れないのか朝早く来た人も殆ど帰ってしまったとの事です、今年は釣れるハゼ
      の大きさが殆ど同じで、去年の様に8月なのにまだこんなに小さいハゼが釣れたとの話が殆ど聞かれませ
      ん、ハゼの生まれる期間がかなり短かかった感じです、普通は5月頃からハゼの稚魚が多く見られるのが
      今年は殆ど見られませんでした、いやな予感が当たってしまった様です。
       運河内の工事のせいなのか、または運河に流れていたここ数年の潮が止まったせいか、運河の底に
      多量のゴミが溜まってハゼの産卵の巣を覆ってしまったのか判断は付きませんが、とにかく今年は異常の
      感じです。
       今日は、余りにもゴミがひどかったので、一人の人がゴミを回収しだしました、私も余りひどい時はゴミ集
      めをやりますが、釣をしていた人も一緒になって回収しました、更にボランティアの方が見ていて私も陸上 
      の方のゴミを一週間に2回ほど回収しているそうです、ゴミ袋も自分で購入してやっておられるそうです。
      集めたゴミは回収先に置いていますが、その後、更に片付けてくれる人もおられます、大雨のあと、ゴミが
      大量に漂着しますので川からのゴミと思います、自分で発生させたゴミは自分で始末して、残すのは足跡
      だけにして頂きたいと思います、ハゼや運河の生き物のためにも。
       
        久しぶりに見られたガザミ 
       
       現在の運河内の工事の様子 去年まではハゼ釣の人がたくさんいたのに今年は工事のため
        誰もいませんでした、でもこの護岸では開放されても浅瀬が全くないので初期のハゼ釣りは出来ない
        感じが、でも一番心配なのは浅瀬をなくして酸欠の時、運河の生き物をどうやって助けるのと疑問を感
        じています。
        今は北埠頭橋の所もこんなになってしまうのではと心配しています、今の北埠頭橋は昔の状態と違っ 
        て三番瀬に負けないほどの多様性が見られていると思っています。      
        今日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で27.7℃でした、塩分は0.7%でした。

   2008年8月17日
  今日は先週よりも潮の引く日で、午後から貝の会の方へ。
       砂浜の高さは3月頃から、ずっと動かなかったのですが、先週に比べて久しぶりに20cmほど低くなってい
       ました、潮の流れが又少し出てきたのかも知れません。
  今日は、気温が上がらず、観察には非常に楽でした、朝から釣に来ている人は寒い寒いと言っている程
       の気温、太陽の照付けもなく、真夏としては珍しい日でした。
       ハゼの方は、やはり余り釣れていないで早々とみんな帰ってしまいました。
       ハゼの少ない理由に昨年11月から今年の4月頃まで、運河の中の水色が黄緑色に変色していました、
       これも赤潮の一種との事ですが、この影響も有るのではとのお話を貝の会の方に御聞きする事が出来ま
       した。 でもこの黄緑色の水色、今迄、京浜急行の立会川駅の所の立会川では何度も見ていましたが
       運河の中では今迄見た事も無く、また非常に長い期間でした。
        貝の方は、やっと増えだしたアサリが死んでかなり打ち上がっていました、先週の観察の時、まだ軟体
       が入った状態で死んで打ち上がった数は少なかったので、そんなに大した事は無いなと思っていました 
       が、そうでもなくかなり多く打ち上がって見られました。
       これで、又運河の中、アサリの潮吹きの数がだいぶ減ってしまいました。
       他には何時もの貝ばかりで、潮も引いているので少し丹念に見て見ました、結果、小さなヒメネジガイが
       2個、死貝でしたが割りと新鮮な殻でした、ヒメネジガイは今年は4個体目で今迄見ていて年に1個見られ
       るかどうかの貝です、東京湾の奥の運河で見られるとは何とも不思議な感じがします。それとマテガイの
       幼貝を1個、最近少しシオフキの稚貝が見られていますので、一緒に幼生が流れて来た感じです。 
       それと今日は、これが運河産のナミマガシワという感じの個体が一つ打ち上がりました。
       
   ヒメネジガイ、クレハガイの仲間です、          マテガイ 幼貝
     この貝もイソギンチャクしか食べません。     
      
    ナミマガシワ 打上貝 外面                 ナミマガシワ 付着面
     フジツボが付いて、コケが付いて何が何だか     内側の独特の形を見てやっと判りました        
     判らない感じで、この状態で石や護岸、沈船に付いていたら見分けは不可能な感じでした。
     ナミマガシワの合弁個体は、これで2個目になります。
     潮の大きな流入が終了して、まだ名残りの個体かも知れません、来年も現れてくれればと思っています。
     今日は、久しぶりに良く引いたので、時間を忘れ、貝の会には遅刻してしまいました。
     今日の話は、リュウキュウダカラの発生過程の話と産地が限られている理由等について、卵から推察しての
     色々のお話しでした、産地が限られるだけに、ここでも開発、工事等の影響も大きいのではとの話でした。
     今日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で26.7℃でした、塩分は1.0%でした。

  2008年8月24日  
  今日は1日雨の予想に反して午前中は曇り空でした、最近雨が多いので水の方を心配していましたが、
     予想に反して水色はきれいで、何よりもハゼが今日は良く釣れていました。
     何時もハゼ釣に来る人、今年は10匹釣るのに大変なのに、今日は入れ食いで異常だ、異常だと口癖のよう
     に何度も繰り返して楽しんでいました。
      夏としては久しぶりにきれいな水色でした、雨が続いても割と穏やかな降り方では、運河の水に影響は無
     い感じで、集中豪雨のような時が酸欠を起す感じで一番影響が出ています。     
      今日は小潮で潮はあまり引いていなく砂浜は小さいままでした、先週、砂が少し流されましたが、そのま 
     まの高さで、変化は有りませんでした。
     貝の見る場所も限られていましたが、今日は久しぶりに新鮮なユキミノガイの半片を一つ、今の時期として 
     は、もう見られなくなってしまう時期ですが、今年の大量発生でまだ生き残っているのかも知れません。 
     その他には、ナミマガシワの現生の貝か、埋立土砂からのものかどちらにもとれる半片を1個、シオフキの
     幼貝ぐらいでした。
      
       ナミマガシワ(現生?、埋立土砂? 判別不能)、ユキミノガイ、シオフキ幼貝     
      シオフキのこの位の大きさのものは良く見られるのですが、大きい個体は年に10個位しか見る事が
      出来ません、多分、塩分濃度が極端に変化するのと、通常でも塩分濃度が低くて育つ事が出来ない感じ 
      です。
  それと、今日たまたま立会川の出口の所を通ったら、水色は黄緑色で、昨年から今年にかけて見られた
      運河の中の色と一緒でした、今までは立会川の中だけだったのが京浜運河まで拡がったような印象を持 
      っています。     
      今日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で24.7℃でした、塩分は0.8%でした。

 2008年8月31日 
  最近は断続的に大雨が続いている天気で運河の方の水もかなり淡水化しているのではと思って
      塩分を測定した所、0.4%と低い値、アサリの限界ぐらいの感じ、少し軟体つきの死んだアサリも見られまし
      た、その他今日はミズヒキゴカイの死んだものが波打ち際に結構見られました、もしやしてオウギウロコガ
      イがと思って丹念に見て見ましたが残念ながら見つかりませんでした。
       今日は、先週と違ってハゼはあまり釣れていませんでしたが朝早くの人は良く釣れた様です。
      潮の引きが今日は大きかったので砂浜も少し広く、打上貝も多く見られましたが昨年の様に、波打ち際を
      歩けばヒトデの類、ウミウシの類。シズクガイ等は全く見られなくなりました。
      その代わりに、最近はチチュウカイミドリガニの生きた個体が少し見られる様になって来ています。
      今日の貝は、久しぶりにクレハガイが3個、それもやや大型が2個体、今年になって複数を一度に見つけた
      のは初めてです、又、今年は未だ北埠頭橋では2個体だけですから元気でいたのかも知れません。
      その他はウチムラサキの幼貝を、今年は少し数が多い様で、今の時期になっても見つかっています、又今
      年は幼貝でも例年よりも大きくなっている個体が増えています、運河の中で10cm以上に育ってくれればと
      思っています。
       あと、マテガイの幼貝が2個、マテガイはシオフキの幼貝がたくさん見られる時のみに出現する感じです。
       2002年の砂浜が流された後、しばらくしてから同じ現象が見られています。
      最近、ウネナシトマヤガイ、半片も見つかりません、ちょっと心配しています。またウスカラシオツガイの
      打上は時期的なものかかなり減っています。
       
       クレハガイ 3個体   ムギガイ
     
        ウチムラサキ  シオフキ幼貝  マテガイ幼貝
      今日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で28.4℃でした、塩分は0.4%でした。
  水色はわずかに黄緑の感じで薄濁りでした。
      この夏になって赤く変色する赤潮には会っていません、今は一週間に一度だからかも知れませんが。 

 2008年9月7日
  今日は小潮で、砂浜も小さくあまり期待はせずに午前中に一回、午後にもう一回と二回もと言うのは
      最近雨が多く、塩分がどの程度になってしまっているのかが気になっているのと、先週クレハガイが3個
      も見つかっていましたので期待も有りましたので、午前中の塩分は0.4%とかなり低くい値でした、午後に
      行った時は0.6%と少しだけ濃くなっていました。
       アサリはせっかく去年の状態から復活は早かったものの、今は、最近の雨の影響で死んで打ち上がった
       ものが今は多く見られています。
       貝の方は、午前はクレハガイは見つからず、ヒメネジガイの大きい様な何だか良く判らないネジガイの類
      が一つ、午後にクレハガイを1個体見つれました、今年になって二週連続で見つける事が出来たのは初め
      てです。
      ウチムラサキガイが今年は、この季節になっても多く打上で見られています、又、大きさが全く不揃いで
      今迄、こんな出現の仕方は見られませんでした、もしかしたら定着への足がかりかも知れませんが、ただ
      大きい個体を見る事が出来ない限り定着とは云えないと思っています。
       ハゼ釣りの方は今日は全くだめのようで、先々週は150匹、先週は70匹、今日は7匹だけとがっかりして
      いました、水色はそんなに濁りも強くなく良かったのですが、潮回りが小潮で悪かったせいもあるかも知れ
      ません、でも今年は釣れる大きさが割りと大きめなハゼばかりで今日も異常、異常と繰り返していました。
    
    ヒメネジガイ? 何だか良く判らない クレハガイ   ウチムラサキ幼貝 今日見つけた分ですが大きさが
                                 不揃いで今年は9月まで見られるのも異状な感じです。
    京浜運河の中、いま護岸の工事が始まって、今後どうなってしまうのか、夏ハゼ釣りも不可能になって
    しまうのか、砂浜も無くなってしまうのかとても不安に感じています。
    ここ北埠頭橋の砂浜では石積み護岸では棲息出来ない種類がたくさん住んでいます。
    東京都内の人工の砂浜では見られない生き物がたくさん見られる場所です、運河の中でも直ぐ近くにある  
    中央公園の人工砂浜にはこれほどの多様性は見られず、最近は中央公園へも行ってはいません、それ程の
    魅力を感じていないからかも知れません。 多分、希少種のクレハガイは三浦、房総の自然海岸でもこれほど
    多く見られない貝と思っています。     
    今までの北埠頭橋でのクレハガイの出現状況を見ると、短期間と云うより何年間もかけての長時間単位の
    観察が必要な感じです、一方アサリは極く短期間の変化を見るのに適しているようです。
     今日の北埠頭橋の午前の水温は、波打ち際で27.7℃でした、塩分は0.4%でした。
  午後の水温は、波打ち際で30.7℃でした、塩分は0.6%でした。
  水色は、やや薄にごりの感じでした。

  2008年9月14日
  今日は潮もやや大きく引いて、久しぶりにハゼ釣りを、昼近くの潮が一番下がった悪条件の中、1時間弱で
     ハゼを6匹のみ、周りが全然釣れない中では良い方かなとも思いますが、でもハゼは皆大きく釣り応えは有
     りましたが、大きさにバラツキがなく、何か変な感じでした。
     先週から見ると天気が安定してきて、塩分も0.9%と上がって来ていました、ホンビノスガイには、この位の
    塩分の変化は何ともないようですが、アサリには生死に係わる位まで下がって今はほっとしているのかも
     と思います。
     今日もクレハガイが1個、他にヒメマスオガイの半片が一つ、イボニシ、ヨコイトカケギリが1個、ウチムラサキ
     (幼貝)などが。
      クレハガイは全て死殻ですが、これで3週間連続で見られました、今年は今頃になって見られだして、又
     大きさも15mmを越えるものが見られています、最近の豪雨での淡水化で死んでしまったものが今打ち上が
     っているようです。
    
     クレハガイ    イボニシ                  ヨコイトカケギリ    ヒメマスオガイ半片のみ
  ヒメマスオガイが久しぶりに見られました、2005年を最後にもう運河では消滅してしまったものと見ていましたが、
  また現れました、幼生がどこから運ばれてくるのか運河の中では不思議な感じがします。でも東京湾奥では他に
  どこで見られるのかも興味有ります。 
  イボニシは北埠頭橋の砂浜の打上げでたまに見る事が出来るようになりました、少し個体数が増加している感じ
  がします。   
   今日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で27.0℃でした、塩分は0.9%でした。
  水色はやや濁りでした。

 2008年9月23日
   台風が通り過ぎた後、運河の方もちょっと気になっていましたが21日は用事が有って行かれず、23日に。
   小潮で潮の引きが弱く、砂浜は小さく貝の打上はあるものの今日はクレハガイは見つからず、来週に期待。
   貝の方は、何となくアラムシロとシマメノウフネガイを、ホンビノスガイの打上は相変わらず多く見られます。
    台風の後で、少しだけアサリの新鮮な殻が打ち上がっていました、最近の豪雨で何度もやられているせいか
    数も少なめ、ハゼの方は、早朝は良かった様ですが、私の行った時にはもうあまり釣れていない感じでした。
    でも水は透明な感じできれいでした。
    今日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で25.6℃でした、塩分は0.6%でした。                    
    水色はきれいでした。 やっと塩分が上がったもののまた下がってしまいました。 
 
 2008年9月28日
    今日は潮も引いたので、久しぶりに中央公園へも行って来ました、急に気温が下がり今日は寒いぐらい。
    北埠頭橋では、先週、潮の引きも悪かったので砂浜も小さくクレハガイは見つける事は出来ませんでしたが、
    今日は割と引きましたので2個体を見つけました。
    でもウチムラサキの幼貝は今日は見つかりませんでした、死貝は潮の流れで全て流されてしまった様です。
    砂浜が又少し動いていました、全体に砂の量が減って、以前護岸に付着して砂に埋まっていた部分のコウロ
    エンカワヒバリガイが付着したままでむき出しに(もちろん死んでいますが)、又流れが少し強くなったのかも 
    知れません。
     
     クレハガイ2個 1個は破損  8月まで、打上で殆ど見られなかったのがうその様です。
    中央公園の方は、相変わらず人が多いだけで、貝の打上は少ない状態でしたが、砂浜を良く見て ソトオリガ
    イ?という感じの半片を1個、中央公園では絶えてしまったのかなとの感じでしたが、ともかく半片でも1個を
    見つけました、それと小さいながらもウネナシトマヤガイの合弁の死貝を1個。
     先々週に北埠頭橋で見つけたヒメマスオガイは、中央公園の方が多くいる可能性があるので、見つかれば
     と思って久しぶりに行ってみたものの、こちらは見られませんでした。     
    
     いやに幅広で平らなソトオリガイ半片   ウネナシトマヤガイ幼貝(死貝打上)
     今日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で25.0℃でした、塩分は1.4%でした。                   
     水色はとてもきれいでした。 
     新たな潮が入った様で塩分は高い値でした。
     中央公園の水温は、波打ち際で22.6℃でした、塩分は1.4%でした。                        
     こちらも水色はきれいでした。 塩分は北埠頭橋と同じでしたが水温がだいぶ違っていました。
     北埠頭橋では発電所の温排水が混じって流れていたためと思います。

2008年10月5日
     今日の北埠頭橋は潮の引きが弱い日でした、砂浜はある程度出たものの今日は特にこれと云った貝はなく
     何時もの貝ばかりでした。 でも水はとてもきれいでハゼも少し釣れていたようです。
     先週砂が又少し流されていましたが、砂浜の回復はなく更に少し減っていました。
     砂浜は回復基調になって一時は減少の傾向は全く見られなくなっていましたが、又変化を起し始めたのか 
     なとの印象も受けます。
     
     護岸の段差の所の写真ですが、タイヤの少し手前にカギ状になった所が有ります先々週はこのカギ状の
     所が砂で埋まっていて見えない状態でした。 (白く見えるのは打上げた貝です)
      砂の動きにこれだけの変化が見られます、砂浜が低くなって変化が大きく現れるような感じですが2002年
      の砂浜が流される前にはこの部分は完全に砂の中に埋もれていましたし、又、砂浜からの変化は全く感じ
      ませんでした。
     最近は海の様子が変って来た様な感じも受けます、この変化は大きい砂浜では感じないかも知れません。
      運河の中の動きから、東京湾内の動きが少し見えてきた様な感じがします、ただもうしばらく10年位、
     あるいはもっと時間がかかるかも知れませんが、出きるだけ長くと思っています。
     今は2002年以降、海が変わって来たような印象を持っています。
     来週は久しぶりに細長い四角い海でなく、相模湾に出かけようと思っています、四角く無い水平線の見える
     海が楽しみです、でも13日は休みなので又運河を予定しています。 
     今日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で24.7℃でした、塩分は1.0%でした。                   
     水色はとてもきれいでした。 

 2008年10月12日
     今日は貝の会で久しぶりに三浦半島相模湾側の長浜海岸の矢作(やはぎ)海岸へと行って、貝の仲間の
     地域調査をして来ました。
      調査は、殻のない貝ウミウシの仲間と貝殻を持つ貝と全般でしたが、ウミウシの仲間では珍しいウミウシも
     見つかったようです、中には京浜運河にも現れたトゲアメフラシ、ミヤコウミウシも見られ、何となくなつかしい
     様な、でも運河に現れたこのウミウシだけは見て直ぐ名前が出るようになりました、実物を見ているとやはり
     しっかりと憶えているようです。
      殻を持つ貝(普通はこちらを貝と云っていますが)も打上では単純に見えたものも、良く見ると色々な貝が
     見られ、すごく多様性が見られます。 運河の中とはずいぶん違いますが、これを云うとあそこ(京浜運河)と
     比較するのが間違っているのではと言われてしまいます、自分としては同じ海につながっているのだからと
     思っているからかも知れません。
     運河で見られるアラムシロ、ムギガイ、ヒメネジガイなども結構見られますし、イナザワハベガイも小さいなが
     ら見つける事が出来ました。 久しぶりに楽しい1日を過ごしました。
      
       三浦半島 矢作から長浜方面  

   2008年10月13日  
     今日は運河の北埠頭橋へ
     昨日は三浦半島へ、今日は運河へ、何となく運河の中は二枚貝の類ばかりだなと改めて思っています。
     巻貝ではタマキビ、アカニシ、アラムシロ、それにシマメノウフネガイぐらい
     種類も少ないし、でも三浦半島でも殆ど見ることの出来ないクレハガイが結構見られるしと、何となく自分を
     励まして?
     直ぐに、通常の状態に(直ぐになじんでしまう習慣化は恐ろしい)戻って、今日もクレハガイを1個、19mm程 
     の少し壊れた個体ですが、今年は春から夏にかけて死ぬ個体がいなかったためか大きいのが打ち上がって
     来ています。
      ただ見つかるのが潮が割と引く時のみで、小潮の時の小さい砂浜の時は見つける事が出来ない感じで 
      す。
     今日は、その他に、北埠頭橋では初めてのイシマキガイが死んだ個体ですが殻皮が付いて大きな個体。
     でもそれ1個だけで、本当に此処で棲息していたとの疑問が強くリストには記載出来ないと今は思っていま 
     す、ただ水槽で飼われていたにしては大きすぎる感じもしますしとりあえず記載出来ない方のリストに載せて
     今後の観察を。
     その他はムギガイと久しぶりに小さなウチムラサキが一つずつでした。
      今日の北埠頭橋の砂浜はまた砂が少し戻って来ていました。 
        
      コンクリート護岸の段差のカギ状の所が先週の写真と違って殆ど埋まりかけています。
  2002年5月以降からは、 何か海がゆらいでいる見たいなものを感じています。
     今日の運河は水はとてもきれいで、護岸の上から底にいるハゼ、ボラが良く見えました、ただ今日はハゼが
     あまり釣れていないようで、底にいるハゼを探して目の前にエサを持って行って釣上げている感じでした。
     
      イシマキガイ   クレハガイ   ムギガイ   ウチムラサキ幼貝 
     今日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で23.6℃でした、塩分は1.5%でした。                  
     水色はとてもきれいでした。 
  少しずつ水温が下がって来ました。

 2008年10月18日〜20日 千葉県館山へ、今週の運河はお休みしました。
     久しぶりに東京湾奥の運河を離れて、今度は東京湾の入り口へ、海はきれいだし、見られる貝も豊富、同じ
     東京湾でも全然違って見えます。
      以前にも行った休暇村をベースにして波佐間海岸、平砂浦、館山駅そばの北条海岸へ。
      休暇村には例の如くタカラ貝の大きさ比べが、H.20.8付けで改訂されていました。
      
     
      
       休暇村前の目の前の砂浜 建物は休暇村です。 貝は宿泊客が誰かしらは拾っているようであまり有り
       ませんでした。
   
   波佐間海岸の貝の打上の状況  貝は多く打ち上がっていましたが新鮮な貝はあまり有りませんでした。
   でも貝の種類、数とも運河とは比較にならないほど豊富でした。
   オダヤカツクシ、トウガタガイ、フデガイの類、クルマガイ(小さいけれど)、エビガイの大きな個体も、それなりに
   此処で1日楽しみました。
   波佐間海岸では、親子連れの人にお会いしました、少しお話をしているとエマさん、えびすさんとホームページ 
   をなされている方の名前を挙げてお話ししてくれました、私もホームページをやっていますとお教えしたら見て頂
   いていたようで、こんな所で出会うとはと少し驚かれたようです。
   私のホームページは調査系ですねと云われて、ちょっとびっくりしました、今迄そんな事には全く気が付かずに 
   いました、観察を続けて記載している内に自然とそんな感じになってしまっていたんですね
   その方からのご伝言、材木座の貝の方に、材木座海岸でツグチガイを見つけられたとの事でした。
    
     平砂浦 相の浜港より、今日は良く有りませんでした。ササノツユとマサコカメガイ、ウキビシガイ程度でし 
     た。
      
      館山駅近くの北条海岸  こちらも良くなく ダンダラマテ、オキナガイ等は数も極僅かで半片ばかり
      でも、少し壊れているけれどもオオトリガイの大きな合弁を1個。
     来週は又運河に、運河に。 
 2008年10月26日
     2週間続けて外海の方へ行ったせいか、その反動が、二週間ぶりの運河は、春、夏のように大きくは引いて
     くれず、貝の打上も何時もと変らない状況なのに内容はとても寂しくクレハガイは見つからず、これはと云っ 
     た貝は、今年、何故かいまだに打ち上がって見られているウチムラサキぐらい。
      砂浜の方は、コンクリート護岸の段差のカギ状の部分は砂に埋まり、砂浜は少し高くなっていました、今年
      3月で砂の動きは見られなくなったものの最近また動き出している感じ、でも運河の中に潮の流れが一時
      的に出たとの証明かも知れません、又どんな貝の幼生を運んで来たかの楽しみも。
     運河の中のあまりの単純さで、今日はナギサノシタタリとクリイロカワザンショウを私のお気に入りの場所に
     している箇所ですが久しぶりに見に行って来ました、両種ともに今年は去年に比べてかなり多く見られまし 
     た。
  
  ウチムラサキ幼貝                     クリイロカワザンショウ    
  デジカメを購入、800万画素ですが、館山からですが少しだけ良くなったような。
  今日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で21.5℃でした、塩分は1.0%でした。 
   もう塩分2%台は夢の様な感じです。
   水色は底のハゼが見え、とてもきれいでした。 

2008年11月2,3日
   今日は、運河へ行ってから、午後、運河のいきものの紫煙さんと待ち合わせて海洋大学の海鷹祭りに、
   運河の方は最近は珍しい貝もなく、水だけは透き通るようにきれいな状態です。
   砂浜は先週と変わりなく段差のカギ状の部分は見えない状態でした。
    貝の方は、潮の引きが弱いながらもクレハガイの小さいのが1個、それとウチムラサキの幼貝、でもウチムラサ
   キの幼貝を11月になっても見つけられるとは過去一度も無く、今までは夏本番前には見られなくなっていて、
   今年は、マハゼの変な出現の仕方と何時もと違う年だと感じています。
     
     砂浜の様子  段差のカギ状の箇所は砂の下に    ウチムラサキ  アサリ  クレハガイ
     この日は砂浜も小さく、あまり貝も上がっていませんでした。
     運河の常連さんから去年から工事を始めた石積み護岸でハゼ釣りをした人からの話を聞いたんだけど、
     ハゼは全く釣れなかったと聞きました、夏のハゼ釣りには深すぎると感じていましたが残念ながら予想は
     当ってしまったようです。
    海洋大学の大学祭で 紫煙さんと会って運河の様子の情報交換、何か潮の流れが変わって来ている様、
    たも網の網の流れが何時もと違って逆に流れるようになったとの事や、最近あまり見られなくなったモクズガニ
    の様子、ホンビノスガイの様子、ウネナシトマヤガイの様子等を教えて頂きました、また紫煙さんからは大きな
    ホンビノスガイの標本を頂きました。
     
   海洋大学 鯨の骨の展示館、この後ろの建物では色々な貝の展示もされています。 
                   
   紫煙さんより城南大橋で見つけたホンビノスガスを頂きました、10p近くあります。
   海洋大学では、大学内のワンドでの過去3年分の塩分データ゛等が発表されていて、私は北埠頭橋、紫煙さんも
   御自分の塩分データと比較して、それ程大きな違いは無かったように感じました。
   別の場所では大森に新たに出来た人工砂浜の魚等についての各種の展示、子供たちへの地元の海への教育
   等が発表されていました、残念ながらここの場所での貝類のデータは無いようでした。
   でも、子供たちが継続して海に感心を持たせるように色々な工夫や発表方法と大変面白い展示でした、貝の方
   は残念だったけれど、魚の方は良く判りました。
   3日も北埠頭橋へ残念ながら昨日よりも砂浜は少しだけ大きかったけれど、これといった貝は見つかりませんで
   した。   
  11月2日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で20.3℃でした、塩分は1.2%でした。 
  11月3日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で20.2℃でした、塩分は1.4%でした。
  両日とも 水色透き通る様な感じでとてもきれいでした。 

2008年11月9日    
   いつの間にか、運河にも冬が、今日はそんな感じでした。 冬場は昼間の潮は大きく引かず、また打上の種類
   も減ってしまいます、今は2004、2005年のピーク時を過ぎて年々冬場の変化は少なくなって来ています。
   やはりまた運河の中、少しずつ汚れて来ているのかなとも感じます。
   今日も、先週と同じ様で特にこれと言った貝は見られませんでしたが、ミドリイガイの幼貝がいくつか見られまし
   た、またホンビノスガイの幼貝も見られています。
   今年、更に減少してしまったミドリイガイ、来年はどうなのかも、このまま更に減少傾向が続くのかも心配です、
   何しろ運河の中では唯一、色の華やかな貝で、この貝がいなくなるととても寂しい雰囲気になってしまいます。
    
      ミドリイガイ幼貝とホンビノスガイ幼貝

     このミドリイガイの幼貝は、移入当初は12月頃に見られる大きさでしたが、今は11月と1ヵ月程、産卵時期
     が早まっている感じがします、また6月頃にも幼貝が一時的に見られます、以前は見られなかった産卵場所
     の違う箇所の幼生も運河の中に流れて来ている感じがしています、潮の流れの関係かもと思っています。
      11月9日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で17.3℃でした、塩分は1.3%でした。
      水色は透き通る感じで、底にいるハゼも良く見えます、ずっとこの状態が続いています。 
      昨年から今年にかけて11月中旬から運河の中、ずっと黄緑色になりましたが、今年は、未だこの傾向は
      見られていません。      
   
2008年11月16日
    小雨の中、午後からの貝の仲間の集まりの前に運河へ、今日も特にこれと云った貝もなく、冬になると最近は
    寂しい感じでちょっと前(2002年以前)に戻ってしまったような感じです、最近はモクズガニも見られなくなりま
    した。
     水は透明でとてもきれいな感じです、ハゼは深場へ落ちてリールで投げないと釣れなくなって来ましたが
    投げ釣りで良く釣れていました。
    品川区の環境課の方から品川の環境と清掃・リサイクルの報告書を送って頂きました、その中にCODの
    年度の各平均をグラフでまとめられたものが有りました、平成19年までのデータでこのグラフを見て、これは 
    すごい観察結果とピタリと合っていると感じました、以前はCODと貝の出現には関係はないと思っていました
    が、2002年以降のグラフは、実際の定点観察の結果と非常に一致しています。
     運河で、観察を始めて運河が一番良い時代が、観察では2004、2005年の2年間でした、今は少しづつ
    後退しています、このグラフを見ると、やはり2004、2005年の2年間はCODが一番低くなり、運河がきれい
    になっていた事を表しています、実際この頃は運河の中を流れる水は外海の色でした、この頃、運河を訪れた
    人は運河の水がこんなにきれいと感じていたはずです。
    そして今は観察報告にも有るように少しずつ現れる種類が減って来ています、主に外海からの貝たちが減っ 
    ています。  
    いま、近くを流れる立会川、目黒川への放流も停止されてしまったようで、今は海の流れそのもののチカラで
    運河は持って要ると感じています、運河を流れる海の力が更に弱まれば、また2000年以前の状態まで戻っ
    てしまう感じも受けています、更に石垣護岸が出来て浅瀬が無くなってしまうと酸欠に対処するチカラが無くな
    って運河は1975年当時の状況まで戻る感じも、そんな事にはならないと思いますが。

    11月16日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で19.5℃でした、塩分は1.1%でした。 
2008年11月23.24日
 23日は天気も良くて絶好の日よりでしたが、潮の引きが弱く砂浜は小さめ、24日は曇り空、2日間見てムギガイの
 打上を4個、その他は何時もの貝、やはり潮が大きく引かないと、今は夜間でないと大きく引かない時期、寒さに
 は弱いし、春の引きまで我慢、でも運河に通ってしまう。 
  今は水色は非常に透明だけれども、先週までの無色系から何となく黄緑系に、今年の初めには運河の中の色が
  絵の具で塗ったような色に変色したけれども、また起こるのかなと云ったような印象を受けました。
         
  11/24の砂浜 カギ状の所は埋まったままの状態   ムギガイ 4個体 運河では、ほぼこの模様だけ
    これでも2002年の頃に比べると大きい
    今は、ハゼも深みに、釣りも投げて
    何となく黄緑色に見えた運河の水 
    23日、新しく出来た護岸の所で釣りをしている人がいて、ちょっと話を聞いて見ました、マハゼは釣れないけれ
    ど石の間にエサを入れると黒いハゼが釣れるとの事、予想通りダボハゼが増えている感じ、釣り人には嫌わ 
    れ者になっています。
    30年以上かかって運河の中に砂が溜まり、潮がちょっと大きく引く時に砂地が干出するようになり、当時と
    比べると色々な潮干帯の生き物がずいぶん増えました。
    1975年当時は潮が大きく引いても、砂地はまだまだかなり水の中、ちょっと雨が強く降っただけで酸欠で
    浮き上がるハゼ、そして一週間は釣りにならなかった、その時から見ると、北埠頭橋の所は砂浜も大きくなり、
    よほど潮が満ちて来ない限り干出していますので、波打ち際は生き物の酸欠時の非難場所になっています。
     11月23日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で19.7℃でした、塩分は1.4%でした。 
     11月24日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で19.6℃でした、塩分は1.5%でした。 
  2008年11月30日
    先週の運河内の水色が気になっていましたが、今日は水色が黄緑色に変って来ているのがはっきりと判る
    状態になっていました、昨年も今頃から水の色が黄緑色に変化して行きました、昨年は期間が非常に長く
    一番ひどい時は、まるで黄緑色の絵の具をチューブからそのまま出したような感じでした、今年はこれ以上
    ひどくなってほしくは無いけれど、でも去年から冬になると見られているこの現象、それまでの31年間は見ら 
    れなかったのに何が原因で起こっているのか良く判りません。
     
      砂浜の浅い所では水は透明できれいですが運河全体では黄緑色に見えて来ました。
     今日の北埠頭橋では、先週のムギガイは見つからず、ミスジヨコイトカケギリが2個、何か週変わりのような。
     一時見られたクレハガイは最近見られなくなりました。
     今日は、水色の変化が見られたので久しぶりに中央公園へ、運河沿いに自転車で行きますが水色はずっと
     同じように黄緑色に見えていました。
      中央公園では、何か打上貝が非常に単純化している感じで2004年当時の面影がない感じでした、それで
     も少し精査して、やっとソトオリガイの幼貝とヒメマスオガイの壊れた半片を、中央公園でのヒメマスオガイは
     2004年のみ見つかっていましたが、今年北埠頭橋でも半片を見つけていますので、出現は不連続ながら
     定着するのかもと期待しています。
      中央公園で2004、2005年と良く見られたマテガイ、カガミガイが今日も全く見られませんでした、この2種 
     はソトオリガイに比べて淡水化に弱いようです。
       
        北埠頭橋 ミスジヨコイトカケギリ
     
        中央公園    ソトオリガイ幼貝      ヒメマスオガイ破損個体          
       11月30日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で17.5℃でした、塩分は1.0%でした。
  中央公園の水温は、波打ち際で16.9℃でした、塩分は1.1%でした。 

 2008年12月 7日
  今日は、貝の仲間の会が有って午前中から葉山の方へ、出かける前に運河の水色が気になって運河の
      上にかかる橋の上から色だけ見てきましたが、太陽の位置が未だ低く、水の色が良く見えなかったけれど
      も先週と殆ど変化が無いみたいに感じました。
       葉山に行く途中で通った田越川では逗子の海に近い方では色が緑色になっていました、淡水と海水の 
       混じる所です。運河の近くの立会川も過去良く緑色に変色していましたが、運河では去年、今年?と緑色
       に変化しています、河口近くの川の内部で起こる現象が運河の中で起こっているようで、従来よりも淡水
       化が強くなっているのではと感じています。     
       葉山では、貝の勉強会と打上貝の観察を、沖合いを見ると工事をするような船が岩礁帯の上に、こんな 
       船を見ると、運河の中で行なわれている工事を思い出してとてもいやな感じでしたが、先日の大風の時 
       に係船していたロープが切れて流されて座礁した船との事でした、大きな船を動かしてしまう自然の力の
       強さを感じました、何故か2002年運河に生じた砂浜の砂流失の時の力の強さを同時に感じました。
    
   運河内、太陽の位置が低く水色は良く判りません    葉山沖の座礁船、 富士山が大きく見えましたが
   でしたが大きな変化は無いように感じました。       座礁船が入ってしまいました。

 2008年12月 12日
  今日は休暇を取ってエコプロダクツ展を見に行って来ました、その前に運河へ寄って観察を。
    今は引潮の時間と言っても潮の引きは小さく砂浜は小さく貝もそれ程打ち上がってはいません、でも今日は
    ミヤコウミウシの生きた個体が打ち上がりました、砂まみれになって波打ち際に、ウミウシの仲間と判りました
    ので一度海の水で洗って判定しました。
     ミヤコウミウシは過去1997.12と1998.2月に各1個体の記録が有り、今回見つかったのは10年ぶり、3個体 
    となります。
     その他はムギガイを一つ程度で今は殆ど変化は有りません、ただ水の色は黄緑がまたほんの少し濃くなっ
    たような感じがします。
     
      10ぶりに見られたミヤコウミウシ 今回の個体はかなり大きい個体です、運河の中で何を食べて大きくなっ
      ているのか不思議です、でも三浦半島では極く普通に見られるアメフラシが全く見られません、これも不思
      議です。
    
      運河の中では極く普通に見られるイガイダマシと数の少ないムギガイ
      12月12日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で18.0℃でした、塩分は1.1%でした。

  2008年12月 14日
  今日は朝から雨の天気、午後になって雨がかなり弱くなったので北埠頭橋へ、12日の時よりも砂浜は
      小さく特にこれと言った貝もなく寒いし何時もより早めに退散。      
      昨日のNHKのニュースの時、お台場のレインボウブリッジ上空からの映像が有りました、運河の水色が 
      黄緑色に変色していましたので、映像での海の色を注意して見ました、お台場から大井埠頭の周囲が
      黄緑色に見えました、変色は運河の中だけでなく周辺全体に及んでいるいる感じでした、更に川崎方面も
      映っていましたが、埋立地が続く四角い海の内部は色が変わっていて、埋立地が切れる先の広々とした 
      海域の色とは違って見えました。
       今迄、黄緑色の変色は川の出口近くの流域のみと思っていましたが、埋立による四角い海の所まで
      変色している感じで埋立地が続く内部は何故か海の様でも川の流域になってしまったのかの印象を受け 
      ました。
        
       ちょっと黄緑色が強くなって来た運河内 
       12月14日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で17.7℃でした、塩分は雨の直後でしたが1.4%でした。
   
   2008年12月21.23日  
  両日も、打上貝は先週よりも多く見られたものの特に記載する貝はなく、何時もの貝ばかりでした。
    水色は、少し黄緑色が薄くなった感じで北埠頭橋の砂浜の浅い所では透明で非常にきれいでした。
    少し前に日経新聞で有明海のタイラギ漁の各年グラフが載っていました、このグラフを見て何か運河の貝の
    出現と良く似ているなと直感的に感じましたので
     
      東京湾奥の京浜運河では2002年に砂浜が流されるほどの強い流れが発生しました、その後2003年には
      アサリとホンビノスガイの大発生、2004年、2005年と今迄見られた事の無い外洋種の出現、そして2006 
      年以降は出現する外洋種も少なくなって来ました、何故かこのグラフが京浜運河の出現状況と似ている様
      な印象を受けました。
      更に三浦半島でも2003、2004年と色々な貝が多く打ち上がった年でした、これも良く似ているような印象を
      受けています。
      個人的には、この有明海のグラフを見て、何となくこれらが関連しているように感じています。
       12月21日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で16.4℃でした、塩分は1.3%でした。
       12月23日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で15.6℃でした、塩分は1.0%でした。  

  2008年12月28日 (今年度最後の更新です) 
  今日も特に記載するような貝は現れませんでした、水色は黄緑色がやや薄くなったような感じでした。
      砂浜の浅い所はきれいに底まで見える状態でしたが上からはハゼの姿は見られませんでした。    
      今年は、ヒナユキスズメの出現、ユキミノガイの大量?発生、10年ぶりのミヤコアメフラシと色々な事が有り
     ましたが、昨年と比べるとクレハガイの減少、カニの種類の減少、スナイソギンチャクが見られずと段々と以 
     前の状態に戻っているような感じを受けました。
      2004、2005年を多様性のピークと見るとゆっくりと確実に2002年以前に戻りつつある印象を受けていま  
     す。
     今年で累積種類数は97種類になりました、不確実な貝を入れれば100種は越えるのですが、実質を取って
     あと3種で100種に達します、東京湾奥の運河の中で良くこれ程の種類がと感じています。
     今までの長い観察から、京浜運河は川の水がきれいになる事も必要、外海より入ってくる海の流れも常時 
     必要、そして多様性の得られる条件も必要、北埠頭橋では幸いにこの条件がある程度揃っているのではと 
     感じています、砂地、砂泥地、木杭、ゴロタ石、岩礁代わりの沈船、少なからず多時間干出する砂浜、これら
     の条件がとても小さな砂浜ながら揃っている事で、近くにある中央公園では見られないユキミノガイ他の生き
     物の多様性を産んでいると感じています。
      単純な石積み護岸では、その環境に合った生き物しか生息出来ません、またほぼ毎年発生する大雨の時
     の酸欠、運河の住民を助ける事も出来ず、無生物状態になってしまう不安感を強く思っています。
     33年間の観察を続けて、1996年の変化、2000年の変化、2002年〜現在に至る変化を通じて何故か今年は
     こんな事を強く感じました。     
     12月28日の北埠頭橋の水温は、波打ち際で16.3℃でした、塩分は1.2%でした。
  今年も見て下さいました皆様ありがとう御座いました、良いお年をお迎え下さい。
     来年も観察は続ける予定です、宜しくお願いします。
      

     
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